【ロンドン市場】ポンド売り一服も戻り限定的、あす英首相会見

 16日のロンドン市場では、ポンド売りは一服しているが、戻りは限定的。あすにメイ英首相がEU離脱に関する記者会見を開く予定となっており、ハードブレグジットへの警戒感は根強い。

 ポンドドルは週明けのオセアニア市場で前週末の1.22付近から一気に1.1986レベルまで急落した。その後は1.20台を回復してロンドン市場を迎えた。ロンドン序盤には再び1.20割れとなる場面があったが、下げは一服する。1.20台でジリ高となり1.2085近辺まで買い戻される場面があった。英首相報道官は、週末に報じられた17日の英首相会見でのハードブレグジット表明との内容を憶測に過ぎないと否定した。しかし、NY市場を控えて上値を追う動きはみられず、1.20台半ばでの揉み合いとなっている。

 ユーロドルはロンドンタイムに入ってから軟調な足取りとなっている。1.06台前半から一時1.0580近辺へと下押しされている。その後は1.05台後半での取引が続いており、1.06台は重くなっている。今週は木曜日にECB理事会が開催されるが、ハードブレグジットへの警戒もあってECBの出口戦略はまだ時期尚早との見方が支配的。独連銀がECB預金金利を下回る債券を購入したとの観測も流れていた。。預金金利(マイナス0.4%)を下回る債券の購入は昨年12月のECB理事会で可能と決定されていた。ただ、独連銀はこの報道にノーコメントとしている。

 円相場は序盤に円買いが優勢だった。週明けの欧州株は最高値圏で取引されている英FT指数を除いて、欧州大陸株は全面安商状となっている。原油相場が神経質な上下動となっていることもあって、リスク警戒ムードとなった。ドル円はロンドン早朝に113.63レベルまで一段安。クロス円も欧州通貨主導で売られ、ポンド円は一時136.47近辺、ユーロ円は120.76近辺まで本日の安値を更新。その後は買い戻しも入っているが、ポンド円の138円台やユーロ円は121円台は重くなっており、前週末よりはいずれも円高水準で推移している。

 このあとのNY市場はキング牧師生誕記念日のため休場となる。トレーダーは流動性の枯渇を想定して早仕舞いとなりそうだ。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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