【ロンドン市場】ドル買い継続、ユーロドル1.18台半ば

  31日のロンドン市場は、ドル買いが継続している。欧州株が堅調に取引を開始すると、ドル円は110.40近辺での揉み合いから上放れて110.67レベルまで本日の高値を広げた。その後も110円台半ばで底堅く推移している。米10年債利回りは2.14%台から2.15%近辺と前日比プラスを維持している。

 欧州通貨ではポンドドルが一貫して軟調。1.29台を割り込むと売られ続けて、1.2865レベルまで下値を広げている。ポンド円はロンドン早朝に142.90近辺に高値を伸ばしたあとは、売りが継続して142.30近辺まで下押し。サンダース英政策委員が、インフレ抑制に緩やかな利上げが助けとなる、英GDPデータの上方修正の可能性がある、など強気の発言を行ったが、反応薄。もともと同委員がMPCで利上げ票を投じていることは市場には周知の事実となっている。

 ユーロドルは振幅。序盤にはユーロ買い・ポンド売りのフローが入り、ユーロは堅調な動きをみせた。また、この日発表された8月ユーロ圏消費者物価指数・速報値が前年比+1.5%と予想+1.4%や前回値+1.3%を上回ったことも買いを誘った。ユーロドルは1.1905レベルまで上昇。しかし、1.19台は定着せず上値は重かった。関係筋の発言として、来週のECB理事会を控えてユーロ高を警戒するメンバーが多くなってきている、QEについての新たな決定や出口戦略に向けた動きが遅れる可能性がでてきている、などと報じられるとユーロドルは一気に1.1844レベルまで下落。本日の安値を更新した。ユーロ円は131.58レベルまで買われたあと、130.94レベルまで下落。ユーロポンドは0.9190近辺から0.9235近辺まで買われた後、一時0.92台割れと往復した。ECB理事会の結果発表は9月7日に予定されている。

 その他の通貨では、NZドルが軟調。9月23日のニュージーランド総選挙を控えた最新の世論調査で、野党の支持率が43%と与党の41%を上回ったと報じられている。NZドル円は一時79円ちょうど近辺、NZドル/ドルは0.7145レベルまで安値を広げた。昨日はウィラーNZ中銀総裁が、NZドル高をけん制する発言を行っており、このところ、NZドル相場には逆風が吹いている。
 
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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