【ロンドン市場】クロス円主導で円買い圧力が継続

4日のロンドン市場は、クロス円主導で円買い圧力が継続している。ドル円は序盤に110.34レベルに安値を伸ばしたあとは、下げ一服。戻りは110.60近辺まで。その後は110.40-50レベルでの揉み合い商状が続いている。上値が重い印象で、NY市場では米貿易統計にからんで通商問題をめぐるトランプリスクが意識される可能性がある。

 序盤にはポンド円やユーロ円の売りが目立った。ポンドには東京午後から売りのフローが持ち込まれており、ポンドドルは1.24台後半から1.24台前半へと下落。ポンド円は138円割れから一時137.20台まで下押しされた。3月の英建設業PMIは52.2と前回の52.5から低下した。事前予想は52.5だった。発表直後は買い戻しもでたが、上値は重い。

 ユーロ相場も連れ安となり、ユーロドルは1.0670近辺から一時1.0630台まで下押し。ユーロ円は117円台での揉み合いを経て117.50割れ水準まで下押しされた。着実に上値が重くなる値動きだった。ユーロ圏小売指標は予想を上回ったものの、ロシア地下鉄での爆発事件がテロへの警戒感を強めていることや、仏世論調査でルペン候補が巻き返してきていることなど、リスク材料が勝った形。

 続いて豪ドルにも売りが再燃。豪ドル/ドルは0.75台後半から0.7545レベルへと安値を広げ、豪ドル円は83円台後半から83.30台へと下押し。ロウ豪中銀総裁は、必要ならば、より一層の住宅ローン制限の検討も、と述べた。東京午後の豪中銀声明の雇用に関する弱めの分析や豪ドル高けん制が豪ドル売りを誘ったが、ロンドン時間にも売りは止まっていない。

 政情不安に揺れる南ア政府だが、南ア・ランドはきょうも大幅安となっている。ランド円は8円の大台を割り込み、一時7.923円まで安値を広げた。昨年11月24日以来のランド安・円高水準となっている。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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