ビットコイン週間概況‐7/14~7/20

Prices provided by bitFlyer

【執筆者】グレン・ランバート(Glenn Lambert)。ニュージーランド出身。2002年に来日し、英国を本拠とするADVFNの日本法人でマネージャーとして従事。FX,株式などの分析ツールのほか、著名レポートも配信している。

【免責事項】当サイトで提供しているビットコインの相場情報等のコンテンツは、執筆者の個人的見解に過ぎず、執筆者及び当社がその内容の正確性および安全性を保証するものではありません。また、かかる情報は、参考となる情報の提供を目的としたものにすぎず、仮想通貨に関して、特定の投資行動や運用手法を推奨するものではありません。投資に関する最終決定はお客様ご自身の判断でお願いします。 なお、投資によって発生する損益は、すべて投資家の皆様へ帰属します。 当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、執筆者及び当社は責任を負いません。

日本円 米ドル
価格(7/20終値) 280,600円 2,510米ドル
時価総額 46,184億円  413億米ドル
7/14~7/20の4本値
始値 高値 安値 終値
270,570円 286,887円 206,000円 280,600円

週毎の取引・最近4週の調査結果

日付範囲 取引数量(日本円換算) %変化
7/14 ~ 7/20 302,744,213,680
7/7 ~ 7/13 151,819,513,057 49.9%
6/30 ~ 7/6 126,217,310,479 16.9%
6/23 ~ 6/29 145,025,557,707 -14.9%

週間概況と最近の話題

bitflyer-btcjpy-7月26日-2017-24-16-26

先週末は、仮想通貨市場全体に大幅な下落が見られた。ビットコイン自体もビットフライヤーの市場では、201,400円まで急落し価格水準は今年の5月第2週以降の最安値にまでになった。

これは、ビットコインの最高値から見ると38%もの下落であり、一方、仮想通貨市場全体の市場規模で見ると一月でピーク時の1150億ドルから610億ドルまで下落したことになる。

 

この急落は紛れもない事実であり、ある人々はこれをバブルの所産と呼ぶであろう。

しかしながら、市場参加者にとって仮想通貨市場のこの手の変動は、典型的なものであり、今に始まったことではないことに気づく。その主な理由は、相対的な時価総額は依然として非常に小さく、操作が簡単であり、その変動を安定化させる中央銀行が存在しないため、仮想通貨価格が市場自体によって決定されるからである。また、この変動がボラティリティをもたらし、取引を面白くするだけでなく、Bitcoinや他の暗号通貨の最適な買い場を提供しているとも言える。このタイプの価格変動は過去にも起こっており、将来再びこのタイプの動きが発生することは否定できない。

 

この数週間のBitcoinの価格変動の理由を理解し、今回の急落の明白かつ端的な説明をすることは難しい。ここで私は三つの点について指摘したい。

一つ目は、容量についての議論である。新しいイニシャル・コイン・オファリング(ICO)の市場投入と4-6週間の投機的な狂気の後の価格調整の結果、あらゆる種類の新規投資家は市場がどう動くか、ほとんど理解していないことである。

我々が新規投資家に話をする際には、彼らはわずかな知識を持って市場に参入してくるのである。そのため彼らは、どんなビギナーズラックの利益にも満足しているが、1日で10-15%という価格の下落があるとパニックに陥り、自らのポジションを手仕舞ってしまう。他の新しい新規投資家も、市場に下降傾向がかかると様子見を決める。彼らが自らのポジションを保持し、この価格の乱高下をやり過ごせば市場はそれほど深刻なものにならなかったであろう。

 

二つ目は、ICOsである。

ICOsは、多くの観点で非常に興味深い概念である。これは、本質的にはコインの発行者となる企業がこれまでにアクセスできなかった方法で独自のコインを発行するクラウドファンディングといえる。まず、資金の受け取り方が重要なポイントになる。新規コイン発行者の多くは、その対価として法定通貨よりもBitcoinまたはEthereumの受け取りを希望する。Tezos ICOの例では歴史上最大の232百万米ドルを調達した。そのクラウドファンディングの詳細を見ると、65,681単位のBitcoinと361,122単位のEthereumトークンを受け取ったことがわかる。これは、上記二つの仮想通貨のさらなる売りの材料となってしまったのである。重要なのは今後数ヶ月間にさらに多くのICOが予想され、これら2つの仮想通貨からさらに多くの価値が他の仮想通貨に流入することとなる。

 

最後に、市場の主な関心ごとは、ビットコインのスケーリングについてであろう。

市場参加者の懸念はBitcoinが改善策を採択するまでに2週間という短い期間しかない事が理由であるが、依然としてどの提案が有効になるかはまだ分かっていない。

注意すべきは今までBitcoinの価格に影響を与える多くの材料があったが、直近の急落にも拘わらず、全体的な市場は今年の初めからまだ上向き傾向であり、8月1日の改善策がスムーズに行われればBitcoinには、もう一度上昇相場が訪れる可能性が大きいということである。筆者は年末までに、新高値を示現すると予想する。

 

過去の価格との比較

日付 価格 価格差 変化率
2017/7/20(基準日) 280,600円
2017/7/19(1日前) 261,989円 18,611円 7.10%
2017/7/13(1週間前) 270,266円 10,334円 3.82%
2017/6/20(1ヶ月前) 296,600円 -16,000円 -5.39%
2017/4/20(3ヶ月前) 134,675円 145,925円 108.35%
2017/1/20(6ヶ月前) 102,928円 177,672 172.62%
2016/7/20(12ヶ月前) 71,441円 209,159円 292.77%

Prices provided by bitFlyer

Source: ビットフライヤー

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です