日本円 | 米ドル | |
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価格(12/29終値) | 116,404円 | 997.34米ドル |
時価総額 | 18,707億円 | 160億米ドル |
始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
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106,185円 | 119,968円 | 103,496円 | 116,404円 |

週間概況と最近の話題
ビットコインの価格の上昇には終わりがないように見えます。11月上旬に予想した通り100,000円を通過しただけでなく、$1,000の価格帯までたどり着きそうな勢いです。価格はラリーを続けるかもしれませんが、$1,000付近は利益確定の売りが出る水準ではないと感じられます。
投資家たちがテロ攻撃やイタリア銀行騒動といった最近の出来事を過去のものと見ている一方で、トランプ政権が得より損を生んだ場合を考慮し、ビットコインでリスクヘッジをしています。ビットコイン価格の上昇の動力源となっています。この動きに加え、中国の人民元の切下げやインドの高額紙幣の廃止等の全てが仮想通貨ビットコインの価格に影響を与えています。
来年、世界経済には様々な不確実性があり、既に述べたテロ攻撃やイタリア銀行騒動、ドナルド・トランプのアメリカ大統領就任、更なる国がヨーロッパ連合から脱退する可能性など、投資戦略において可能な限り考慮するしかありません。
予想することが極端に難しい事態となった場合、世界経済への衝撃が大きい事象を意味するブラック・スワンとして、何を想定すればよいのでしょうか? 毎年一つか二つは発生し、過去10〜15年間における主なブラック・スワン現象としては、例えば2001年の同時多発テロ、2008年のリーマンブラザーズの倒産、そして2015年1月にスイス国立銀行のフラン上限廃止などがあります。
ビットコイン価格を現在の水準からさらに上昇させる出来事として何が起こり得るのでしょうか。
いくつか検討すべきものを紹介します:
(1)中国での技術崩落
ベンチャーキャピタリストは中国のスタートアップ企業にお金をつぎ込んでいて、その理由は単純です。世界で最も価値のある7つの民間企業のうち4つは中国の企業であり、すべては創業7年以下なのです。
インターネットの爆発的な成長と中国経済の爆進を合わせると、とても強い組み合わせとなります。問題としては、もし2つのうち片方がうまくいかなくなったとすれば、ドミノ倒しにつながるかもしれないことです。もし2000年代初期に崩壊したインターネットバブルを覚えていれば、今回は中国セクターだけでなく、世界全体の技術セクターが崩壊しかねないため、それよりさらに酷くなるかもしれません。
(2)アメリカとドイツの貿易戦争
ドナルド・トランプは大統領選挙中、アメリカの産業を中国、日本、メキシコ、そしてヨーロッパやその他国々から守ることを約束しました。もしアメリカが中国と貿易戦争を始めれば、世界的な不景気を招くことになるため、トランプにとって避けることが賢明です。しかし、アメリカはドイツに対しても貿易余剰があり、これは中国とのものに比べ一人当たりで考えると七倍です。これは明らかに為替操作の結果であり、なぜなら安いユーロなしでは、ドイツの産業はここまでの競争力はなかったからです。
ヨーロッパ経済は現在も対応に追われる問題が沢山あります。例えば次のイタリア国民投票や、イギリスのヨーロッパ連合脱退の交渉などです。そのような中、アメリア・ドイツ間の貿易戦争は今、最も避けたいものであり、勃発してしまうとヨーロッパ連合とのネットワーク全てを引き裂き、深い不景気へと押し込んでしまうと考えられます。
(3)バルト市場倒壊
ロシアのプーチンはエストニア、リトビア、リトアニアを含むバルト諸国を再びロシア帝国へと引き戻そうとしているように見えます。エストニアの株価指数が過去最高で取引されている今、そして三ヶ国すべてが加速的な成長を経験している中、もしロシアが強く出れば、これらの市場を崩壊させ発展途中の市場に波紋が起きる可能性があり、先進国の市場にも影響を及ぼしかねません。
これらの出来事は来年必ずしも起こるわけではないですが、重要なのは毎年いつも何かしらの出来事が市場を揺らがせています。そして検討事項に挙げたどのイベントでも市場を揺らがすことができます。もしどれかが起これば、金の価格のように、ビットコインの価格が跳ね上がることになるかもしれません。
過去の価格との比較
日付 | 価格 | 価格差 | 変化率 |
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2016/12/29(基準日) | 116,404円 | ||
2016/12/28(1日前) | 117,044円 | -640円 | -0.55% |
2016/12/22(1週間前) | 106,179円 | 10,225円 | 9.63% |
2016/11/29(1ヶ月前) | 84,818円 | 31,586円 | 37.24% |
2016/9/29(3ヶ月前) | 61,420円 | 54,984円 | 89.52% |
2016/6/29(6ヶ月前) | 65,819円 | 50,585 | 76.85% |
2015/12/29(12ヶ月前) | 50,958円 | 65,446円 | 128.43% |
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【執筆者】グレン・ランバート(Glenn Lambert)。ニュージーランド出身。2002年に来日し、英国を本拠とするADVFNの日本法人でマネージャーとして従事。FX,株式などの分析ツールのほか、著名レポートも配信している。
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Source: ビットフライヤー
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