6日のロンドン市場は、全般に値動きが落ち着いている。前日はイタリア国民投票をめぐって、東京早朝はリスク回避、その後はリスク選好ムードへと相場が目まぐるしく変化した。ユーロドルは200ポイント超の上昇となる大相場だった。きょうも欧州株が続伸しており、好ムードを保っている。ただ、為替市場では一段の値動きは一服しており、方向性は希薄になっている。ユーロ相場にとっては8日のECB理事会を控えており、模様眺めの面もあるようだ。
ユーロドルは1.07台で上に往って来い。1.07台前半から後半へと上昇したが、前日高値には届かず、取引中盤には再び1.07台前半へと反落している。ただ、欧州株が堅調に推移しており、ポジション調整の範疇を超える動きにはなっていない。ユーロ円は122円での振幅。ユーロポンドも0.84台前半を中心とした取引に限定されている。
ポンドはやや買いが優勢。ポンドドルは1.2775近辺まで買われて、約2ヶ月ぶりの高値水準となった。ポンド円は145円台後半に一時上昇した。取引中盤には1.27台半ば、145円ちょうど付近へと反落し、買いは一服している。市場ではEU離脱の手続きについて最高裁判所の議会承認支持への期待もあったもよう。この日はバルニエEU対英主席交渉官がその職責に就いてから初の会見に臨んだ。英国のEU離脱について詳細に言及するには時期尚早、としており2年以内には交渉が完了する必要があるなどと述べるに留まった。ポンド相場は反応薄だった。
豪ドルは序盤に売られたが、中盤には下げ一服。この日の豪中銀理事会では政策金利は予想通り据え置かれた。声明では原油高で交易条件は改善も、まだ平均的水準には戻していない、成長は一時鈍化してから回復する見込みなどとしていた。豪ドルには売り圧力が掛かった経緯がある。ただ、対ユーロでの豪ドルの買い戻しなどで下げは落ち着いた。豪ドル/ドルは0.74台半ば、豪ドル円は84円台後半での推移。
ドル円は114円を挟んでの上下動が続いている。序盤に114.19レベルに高値を広げたが、中盤には113.65近辺まで反落。下値は東京午前の安値113.50レベルには届いていない。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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