韓国企業は、まさにいまブロックチェーン普及の“ホットスポット”
韓国の金融機関や企業の多くが、ブロックチェーンの評価段階を終えて、自社のサービスやインフラにブロックチェーン技術を実装する取り組みを開始している。
「まさに今、韓国はブロックチェーン普及のホットスポットであり、実際企業やユーザーが日常的にその技術を利用しています。韓国は常に新しい技術を取り入れることにおいて先駆的でありましたが、ブロックチェーン技術もその例外ではありません。」と、韓国のスタートアップBlockoのCEOであるWon-Beom Kim氏は話している。
「私たちは来年、韓国の銀行、保険、クレジットカード、またIoTの分野を含む広範な産業界においてブロックチェーン技術採用の大きな波が訪れると考えています。」
「コングロマリット企業の多い韓国は、ブロックチェーンの効果に期待」
プライベートブロックチェーン技術の成熟に伴い、既存の台帳とネットワークを、ユーザー体験とセキュリティの向上をもたらすブロックチェーン技術へと切り替えようと考える人が増えてきた。「ブロックチェーンは情報とビジネスプロセスのシェアリングを加速させる主要な技術だと考えられています。コングロマリットを通じてつながっている韓国の多くの企業にとっては、他の国々よりもこのブロックチェーンの事例が魅力的なものになるのではと思います。」とKim氏は話す。
Blockoは企業向けのブロックチェーン・ソリューションの研究開発を行っている。同社独自のブロックチェーン開発プラットフォームCoinstackはアプリケーションを設計しデプロイするための開発ツールである。
韓国取引所、ロッテカード、サムスンSDSなどのブロックチェーンの取り組み
11月16日、韓国唯一の総合取引所である韓国取引所(KRX)はスタートアップ企業の株式を取引する新しい市場を立ち上げた。このプラットフォームはKorea Startup Market (KSM)と呼ばれ、文書の認証および個人認証のためにBlockoのCoinstackを利用したブロックチェーン技術を用いている。
KSMの開発および立ち上げにおける韓国取引所との協力のほかに、Blockoはロッテカード(Lotte Card)、シスコ コリア(Cisco Korea)、サムスン SDS(Samsung SDS)などの韓国大手企業とも協業してブロックチェーンプロジェクトに取り組んでいる。
日本のロッテよりもはるかに大きなコングロマリットを形成する韓国のロッテの系列企業の一つであるロッテカードは、韓国内の最大のクレジットカード企業の一つだ。同社はCoinstackを用いてプライベートブロックチェーン上に独自の公開鍵基盤を構築している。
「私たちはそれをLPKI (Lightweight Public Key Infrastructure)と呼んでいます。LPKIによって、数十万人のロッテカード利用者にモバイル決済のための生体認証システムの利用を提供することが可能となりました。」とKim氏は説明する。「この取り組みは、実社会において多くのユーザーにサービス提供されるブロックチェーン技術の第1号といえると思います。」
Blockoは、シスコ コリアのネット接続されたカードやIoT機器に対しても同様のLPKIを適用している。Kim氏はまた、同社がIoTの領域におけるブロックチェーンの応用をさらに探求するために国内の多くの通信企業と提携を結んでいることを述べた。
サムスン SDSとはFast Identity Online (FIDO)の生体認証技術に基づい個人認証やサプライチェーン管理を含むブロックチェーンのユースケースにおいて協業を行っているとKim氏は話す。
Blockoは2016年7月にサムスン ベンチャーズが主導したシリーズA投資ラウンドにおいて130万ドルの資金調達を行っている。
韓国のビジネス・産業界にブロックチェーン普及の波到来かはCoinPortalで公開された投稿です。
Source: Coin Portal
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