22日のロンドン市場は、全般にドル高水準での神経な振幅だった。ドル円はロンドン早朝に111.24レベルまで高値を伸ばす場面があったが、前日のNY高値111.36レベルには届かなかった。米債利回りをにらみながらの神経質な取引となり、利回りが上昇から低下に転じると、ドル円も110.50近辺まで下押しされる。ただ、下値も東京午前の安値110.27レベルには届かず。NY市場を控えて110円台後半で推移している。東京早朝には福島で強い地震が発生、津波警報も発せられたが、反応は東京午前の円買いに留まっていた。
ユーロドルも手掛かりに欠けて、米債利回りをにらんで振幅。序盤に1.0605レベルまで下押し、その後は1.0658レベルまで高値を伸ばした。その後は1.06台前半での取引が続いている。ユーロ円は117円台後半での揉み合いが続いている。
ポンドにはやや動意がみられた。前日はメイ英首相が大型法人減税を実施する方針と報じられたことでポンド買いが勢い付いた。きょうのロンドン市場では、高止まり商状で取引を開始。ポンドドルは1.25近辺から1.24台後半へとやや調整売りに押された。ウェーバー独欧州議員は、英国はEU離脱の明確な宣言を、英国はEU離脱についてのわかりやすい道筋を示すべき、などと述べている。英国の早期のEU離脱をうながす内容にポンド相場は売りで反応。ポンドドルは1.2420近辺まで下押しされた。ポンド円も138円台後半から137円台後半へと反落。その後は、11月の英CBI製造業受注指数の改善などで下げ渋っている。
豪ドルは比較的堅調。豪ドル円は82円ちょうど近辺に高止まりしており、欧州株高や原油先物上昇などリスク動向の回復が安心感を広げていた。一方、豪ドル/ドルは0.73台後半から0.74台乗せ水準で神経質な上下動。水準的にはややドル安方向へと調整されている。
このあとのNY市場では、米中古住宅販売とカナダ小売売上高が発表される。ただ、あすは日本が勤労感謝の日、あさっては米国が感謝祭の祝日となり、それぞれの市場は休場となる。米年末商戦の行方を見極めたいとのムードもあり、積極的な売買は手控えられそうだ。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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