【ロンドン市場】ポンドが一段安、その他主要通貨は値動き限定的

 3日のロンドン市場は、ポンドが一段安となった。先週末にメイ英首相が来年3月までにEU離脱手続きを開始すると表明したことが背景。

 週明けのオセアニア市場でポンドドルは下方向に窓を空ける動きで取引を開始していた。東京午後には1.29台前半に落ち着いたポンドドルだったが、ロンドン勢の参加とともに売りが再燃、一時1.2846レベルと7月6日以来の安値水準をつけた。ポンド円も131円台前半から130.13近辺まで下押しされた。ユーロポンドは0.8740台へ上昇、2013年8月以来のポンド安水準となっている。

 この日発表された9月の英製造業PMIは55.4と事前予想52.1を大幅に上回った。ポンド安が好材料とみられている。この発表を受けてポンドは一時下げ渋ったが、戻りは限定的。今後、ポンド安が相場のテーマとして浮上してくる可能性がでてきた。

 その他主要通貨の値動きは限定的。先週末にはドイツ銀の経営不安が後退したこともあって、欧州株は小高い。ただ、この日はドイツが祝日のためフランクフルト市場は休場。ドイツ銀株の動向は明日以降に持ち越しとなっている。ユーロドルは1.12台前半で膠着。ドル円は101.25-45レンジでの揉み合い。9月のドイツとユーロ圏の製造業PMI確報値は速報値から変わらず。

 そのなかでは資源国通貨は比較的堅調。ロンドンタイムに入ってから、原油先物が一段高となったことが背景。豪ドル円は77.80台、カナダ円は77.50台まで本日の高値を伸ばした。ただ、ロンドンタイムの上げ幅は50銭以内と限定的。 

 市場にはこのあとのNY市場で発表される米ISM製造業景気指数の結果を見極めたいとのムードもあり、序盤にポンド売りが進行したほかは、全般に様子見ムードが広がっている。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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