22日のロンドン市場は、円売りが優勢。ドル円は100円台前半から後半へと上昇。欧州株高を受けてリスク選好の円売りの動きが広がり、クロス円が上伸している。
米FOMC後のドル円相場は、方向性が錯綜している。発表直後の前日NY市場では米長期債利回りの低下を受けてドル円は売りが優勢となり、きょうの日本時間午前には100.10レベルまで下押しされた。しかし、その後は下げ渋り、アジアタイムには100円台前半での揉み合いに落ち着く。ロンドン序盤にかけては100円台半ばの売りをこなしてジリジリと水準を上げる。欧州株は米FOMCでの利上げ見送りや、来年の金利予測のトーンダウンを好感して大幅高。ドル円はクロス円とともに上昇して100.87レベルまで買い戻された。NY序盤にかけては100円台後半での推移。100円割れはひとまず回避された格好。
その他の主要通貨ではドル安・円安の動きが優勢。米10年債利回りが一時1.63%台へと低下、前日比マイナス領域で推移しており、ドル安の圧力が加わっている。また、欧州株が堅調。独DAX指数や仏CAC指数など約2%高となっている。
ユーロドルは1.12台乗せ、ポンドドルは1.30台後半とアジアタイムから一段高。ユーロ円は112円台前半から113円台前半へ、ポンド円は130円台後半から131円台後半へと上昇。前日にNY原油先物が買われたことを受けて、豪ドルや加ドルも堅調。豪ドル/ドルは0.76台前半から後半へ上昇、ドルカナダは1.31台後半から前半へ下落。豪ドル円は76円台後半から77円台乗せ、加ドル円も76円台後半から77円台乗せ。
南ア・ランドが続伸している。ランドはいわゆる高金利通貨。きょうは政策金利が発表されるが、7.00%で据え置かれる見込み。高金利が維持されるとの見方がランド買い圧力となっているもよう。ドル/南ア・ランドは一時13.38近辺へと下落しており、約1ヶ月ぶりのランド高水準となっている。
この日は財務省、日銀、金融庁の高官らが緊急会合を実施。会合を終えて浅川財務官は、円高の動きをけん制。また、日銀の決定については高く評価しており、市場がその内容を消化することを促していた。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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