23日のロンドン市場は、神経質な取引となっている。特にポンド相場がEU離脱関連の報道で上下に激しく振幅した。そのなかでポンド以外の通貨では次第に円買いが優勢になっている。
ポンド相場は英EU離脱関連の報道で激しい上下動となっている。序盤は米債利回りの低下を受けてユーロドルとともに上昇、一時1.3995レベルまで買われた。値動きが一服したところに英EU離脱関連の報道がポンド売りを強めた。保守党下院議員のハント氏が、EU離脱後の関税同盟についてのあらゆる道は閉ざされる、と発言。ポンドドルは一気に1.3905レベルまで下落。その後、3月2日にメイ英首相がEU離脱方針の大枠について演説を行うと報じられた。ポンドは再び1.39台後半へと買い戻されている。売り込んだ向きのショートカバーも加わり1.4000レベルに本日高値を再度更新した。ポンド円も149.52レベルまで買われたあと、148.65近辺まで下落。その後は149円台前半に戻している。来週にかけてもポンド相場は忙しくなりそうだ。
ユーロ相場も振幅。ユーロドルはロンドン序盤に1.2280レベルまで下押し。その後は米債利回りの低下を受けて1.2320レベルまで反発。取引中盤にかけては1.23ちょうどを挟む水準での小幅の振幅に留まっている。ユーロ円は131.29レベルへと小幅に安値を広げた。足元でポンド買いが優勢になっており、ユーロ売り・ポンド買いのフローが重石となった面も。この日発表されたドイツGDPとユーロ圏CPIの確報値はいずれも速報値から変更されず、材料視されなかった。
ドル円は売りが優勢。東京市場からの上昇の流れを受けて、ロンドン朝方に107.13レベルまで高値を伸ばした。その後は、欧州株が次第に売りに押されるなかで再び106円台に押し戻されている。ユーロ円の売りとともに106.70近辺へと軟化している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
Source: klug
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