26日のロンドン市場は、ユーロ相場が引き続き軟調。ユーロドルは1.18台を割り込み、8月25日以来の1.17台へと下落。ユーロ円は132円割れから131.75レベルに安値を広げている。欧州株の下げは一服しているが、為替市場でのユーロ売り圧力は継続している。引き続きドイツの連立政権をめぐる不透明感や、スペイン・カタルニャ州の10月1日の住民投票などへの警戒感が広がっている。また、来年2月にはギリシャの銀行にストレステストを実施するとの報道でギリシャ銀行株が急落しており、不安材料は多い。
ユーロ売りとともにその他主要通貨も円相場以外は全面安。ポンドにとっては、EU離脱交渉をめぐり英国とEUの支払金についての隔たりの大きさが懸念材料。NZドルには週末の総選挙で与党の支持基盤が弱まったことが不安材料。豪ドルには最近の豪中銀総裁の発言で、利上げの可能性が後退したことや、主要産品である鉄鉱石価格の低下が続いていることなどが重石。
ポンドは序盤にユーロ売り・ポンド買いのフローが入ったことで、買いが先行したが、中盤にかけては本日の安値を更新している。ポンドドルは1.35台乗せから1.34台前半へ、ポンド円は151円手前から一時150円割れ水準まで下落。
オセアニア通貨の弱さも目立っている。東京市場で売りが先行したNZドルは、ロンドン市場でも一段安。対ドルで0.72割れ寸前、対円で80.50近辺まで下落。豪ドルはロンドン市場で売りが強まっている。対ドルで一時0.79台割れ、対円では88.30近辺へと本日安値を広げている。
ドル円は111.50近辺でサポートされており、下落は一服。ユーロドルの下落などドル買いが進むなかで111.89レベルに本日高値を更新している。ただ、111円台後半での取引に留まっており、値幅は限定的。
リスク回避の動きの背景には、前日NY市場での北朝鮮関連の報道も尾を引いているようだ。このあとの米国株式市場の動向が気になるところ。ロンドン市場ではリスク回避的なドル高が進んだが、NY市場ではメスター総裁やイエレンFRB議長などの講演が予定されており、タカ派の内容が一段とドル相場を押し上げる可能性もあり、注目される。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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