【ロンドン市場】ユーロに買い戻し、ドル円は米休場を控えて往来相場

 4日のロンドン市場は、円買いが先行も次第に押し戻される展開。ドル円は東京午後に円買いが再燃。韓国聨合ニュースが、北朝鮮のICBM試射の準備の可能性を報じたことが背景。週明けのオセアニア市場では週末に北朝鮮が核実験を実施したことで110円割れから109.23レベルまで下落したが、その後は109.80-90レベルまで買い戻されていた経緯がある。底に追い討ちとなるような報道が出たことで、ロンドン早朝には109.40近辺まで再び下落。しかし、オセアニア早朝の安値には達せず、その後は買い戻しが入っている。109.75近辺とほぼロンドン時間の下げは解消されている。21日移動平均線が109.78レベルに位置しており、相場の重心的な水準となっている。今後、この水準から上下どちらに動くのか分水嶺ともなりそうだ。

 ユーロ相場はジリ高の動きを示している。ユーロドルは1.1880近辺での揉み合いから上放れており、1.19台乗せから1.1922レベルへまで水準を上げた。ユーロ円はドル円と同様に130円手前まで下げたあとは130.70近辺まで反発。ただ、先週末の131円手前水準までは戻しきれていない。先週末はECBは12月まで出口戦略に向けた準備が整わないとの関係筋情報でユーロが下落したが、きょうはその反動の面が強かったようだ。

 ポンドはやや売りが優勢。ポンドドルは1.29台後半が重く、一時1.2930レベルまで下押し。その後の戻りは1.2950台までと限定的な動き。ポンド円は142円台前半から141.50近辺へと下落したあと、142円ちょうど近辺まで下げ渋り。対ユーロではポンド売りが先行し、ユーロポンドは0.9220近辺まで買われたが、取引中盤には0.9190近辺と上昇一服。

 普段は注目度の低い9月のユーロ圏センティック投資家信頼感が28.2と事前予想27.0や前回8月27.7から改善。また、逆に8月の英建設業PMIが51.1と前回51.9や事前予想52.0から下振れていた。ユーロポンドの上昇と符合する結果ではあったが、ユーロ買いは先週末の下落の反動の面も強そうだ。

 週明けの欧州株は軟調にスタートしているが、次第に下げ幅は縮小してきている。地政学リスクを意識して銀行株が軟調だが、資源関連株は底堅い。この後のNY市場がレーバーデーのため休場となる。株式や債券取引が休場となることで手掛かり難となる。市場では早めのポジション手仕舞いの動きとなっているもよう。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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