【ロンドン市場】ユーロ買い・ポンド売り進む、独欧PMIが好調

 23日のロンドン市場は、ユーロ買い・ポンド売りが進んだ。ユーロ相場に支援材料があったことが背景。この日発表されたドイツとユーロ圏の8月製造業PMI速報値が予想を上回ったことに反応している。また、ドイツでのイベントでドラギECB総裁が講演を行ったが、調査によるとQEとフォワードガイダンスは成功している、金融政策は新たな課題に対して常に準備すべき、などと述べるにとどまり、ユーロ相場に水準についての言及は無かった。

 ユーロドルはドイツPMIの発表前に1.1740近辺に下押しされたが、発表後は買いに転じた。ユーロ圏PMIの発表後には1.1794レベルに高値を更新。その後も1.17台後半に高止まりしている。ユーロ円は東京市場からの売り圧力で、序盤には128.40台まで下押しされた。しかし、ユーロドルの上昇とともに129円台乗せまで反発、その後は128円台後半で推移している。

 一方、ポンドは軟調。主にユーロ買い・ポンド売りのフローがポンド安に波及している。ユーロポンドは0.91台後半から一時0.92台乗せとなり、昨年10月6日以来の高値水準となった。連日の高値更新。ユーロが上昇するなかで、ポンドドルは1.28台割れ、ポンド円は140円台割れまで逆行安。次第にインフレ動向にカゲリが見られ始めている英経済に対して、好調なドイツ製造業PMIが両国経済の勢いの差を印象付けたようだ。

 ドル円は109円台前半での静かな取引。欧州株はやや売りが優勢となっており、ドル円の上値は抑えられているものの、下押しの動きも109.31レベルまでと限定的。トランプ大統領の発言を受けた東京市場での売りは一服している。

 NZドルはロンドン時間も軟調。NZドル円は78.85近辺、NZドル/ドルは0.7208近辺まで安値を広げる場面があった。NZ政府が経済成長見通しを引き下げたことが尾を引いている。1ヶ月後の9月23日に総選挙を控えており、各陣営からの経済政策論争など今後のNZ関連の報道も多くなりそうだ。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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