27日のロンドン市場は、落ち着いた値動き。ドル円は111円台前半での揉み合いが続いている。欧州通貨ではポンド買いが優勢となる一方で、ユーロ相場は上値が限定されており、方向性は乏しい。ECB理事会の結果待ちのムードとともに、今週前半のリスク選好ムードが一服したことも動意を鈍らせているようだ。
ドル円は東京タイムを含めたレンジは111.03から111.43に留まっている。ロンドンタイムにはほぼ111.20-40レベルに収まっている。欧州株は高値警戒感から調整売りに押されているが、円買い圧力はほとんどみられていない。
欧州通貨ではポンド買いが先行した。ポンドドルは1.29台に乗せると1.2917レベルまで高値を伸ばした。昨年10月3日以来の高値水準となっている。ただ、足元では1.29台をやや割り込む水準で取引されている。ポンド円は143円台前半から143.65近辺へとジリ高。この日発表された英CBI流通調査指数は4月に38と前回の9から急上昇した。事前予想は6だった。受注指数が18と前回3月の-10からプラスに転じた。
一方、ユーロは小動きのなかで、上値が重い。ユーロドルは1.0920近辺で上値を抑えられている、一時1.0890近辺まで軟化。その後も1.09台をわずかに下回る水準。ユーロ円は121.60台に買われたあとは121円台前半へと押し戻されての揉み合い。ユーロポンドは0.84台後半から前半へと水準を下げている。4月のユーロ圏景況感は109.6と事前予想108.2を上回った。2007年8月以来の高水準となった。前回3月は107.9から108.0に上方修正された。約10年ぶりの高水準となったものの、ユーロ相場は反応薄。
カナダドルは東京タイムの上昇を半減させている。NY原油先物が時間外取引で一時49ドル割れと下落しており、カナダドル相場を圧迫。ドルカナダは1.35台前半から一時1.36ちょうど近辺まで反発。カナダ円は82円台をやや割り込む場面があった。東京午前にホワイトハウスが、米大統領はNAFTAを直ちに終結させず、と表明したことで、カナダドルが急伸する場面があった。
このあとはECB時理解の結果が発表される。主要政策金利の据え置きでコンセンサスが形成されている。仏大統領選決選投票を控えたタイミングとあって、フォワードガイダンスなどにも変更は加えられない見込み。ドラギECB総裁会見でのタカ・ハトの発言内容に神経質な相場が予想されている。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
コメントを残す