【ロンドン市場】ドル売り優勢、ドル円は110円台前半に踏みとどまる

 27日のロンドン市場は、ドル売りが優勢。先週末の米議会でオバマケア代替案の採決が見送られ、法案自体が取り下げられた。これを受けて週明けの日本株やアジア株の下落に続き、欧州株も軟調に取引されている。

 ドル円は110円台前半での取引。ロンドン序盤に米債利回りの低下とともに110.12レベルまで下値を広げた。昨年11月18日以来の安値水準となった。ただ、110円の大台割れは回避されており、その後は下げ渋っている。ただ、買戻しも限定的。欧州株は取引開始に売られた後、やや下げ渋りもマイナス圏は脱していない。

 欧州通貨は比較的堅調。3月29日EU離脱通告を前に、ポンド相場には買い戻しの動きが広がっている。ポンドドルは1.25台前半から1.2598レベルまで高値を伸ばしている。ポンド円も138円台前半から一時139円台に乗せる動き。その後も138円台後半と高止まりしている。この日は英中銀が銀行ストレステストの方針を公表しており、最も厳しいシナリオでは、年間4.7%の景気後退やポンドドルの32%下落、2018年末までにインフレ5%への上昇などが前提とされていた。

 ユーロも堅調。ユーロドルは1.0850近辺での揉み合いから上放れて1.0873レベルまで高値を伸ばした。ユーロ円は119円台半ばから120円手前まで下げ渋り。ただ、対ポンドでは軟調だった。欧州株安も円買い圧力は限定的。この日発表された3月のドイツIfo景況感指数は112.3と予想外の好結果となっていたが、直接のユーロ買い反応はみられなかった。

 豪ドルは上値が重い。ドル売り圧力も豪ドル/ドルは0.7620-40レベルでの揉み合いに終始している。豪ドル円は一時84円割れと軟調で、戻りも84円台前半までと限定的。前週末の84円台後半には戻し切れず。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です