【ロンドン市場】円買い広がる、週末控えて欧州株が大幅下落

 24日のロンドン市場は、円買いの動きが広がっている。週末を控えた欧州株式市場が大幅安となっており、リスク回避的な円高圧力につながっている。取引中盤にかけてドイツDAX指数が1.5%超安となるなど下げ幅を拡大している。昨日のNY序盤にムニューシン米財務長官が、ドル高には一定の問題、低金利の長期化も、などと発言したことで、ドル相場が下落していた。株式市場にとっては、減税策の具体的な内容に触れられなかったことがやや失望を広げた面があったようだ。ロンドン時間の米株先物も主要3指数そろって下落しており、このあとのNY株式市場の下落も警戒されている。

 ドル円は112円台後半から112.30近辺へと下落。リスク回避ムードのなかで豪ドル円は87円近辺から86.25-30レベルへとやや下げ幅が大きめ。ポンド円は序盤に141.77近辺の高値をつけたが、その後は売り一色となり140.72近辺に安値を広げた。ユーロ円も119.50近辺まで買われたあとは、一時118.90レベルと大台割れ。円相場は円買い一色となった。

 ただ、NY朝方にかけてはユーロ相場には買い戻しの動きがみられている。ユーロ円は119.15-20レベルに下げ渋り。ユーロドルは1.0610近辺へと序盤につけた高値を再び更新した。対ポンドや対豪ドルなどの買いも目立っている。フランス大統領選に対する過度の警戒感は落ち着いてきている。独仏10年債利回り格差は74bp程度と前日からそれほど変化していない。ギリシャ支援協議について、チプラス首相が3月20日までに完了する見通しと議会で発言した。

 ドル相場はややドル安の動き。ロンドン市場では円相場に主導権を握られており、ドル指数の低下は小幅に留まっている。ドル円とユーロドルで一段とドル売りが進んだが、ポンドドルは前日並の水準での揉み合い。豪ドル/ドルは逆にドル高方向への動き。クロス円動向により、まちまちの動きだった。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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