3日のロンドン市場では、ややドル買いが優勢になっている。このあとのNY市場では1月米雇用統計が発表される。市場では非農業部門雇用者数の伸びが前回から加速すると見込んでおり、直近のADP雇用者数の上振れがその期待を広げているもよう。米FOMC後には早期利上げ見通しが後退し、ドル売りが広がったが、その動きに調整が入っている面もあるようだ。
ドル買いはユーロドルやポンドドルが主導している。ポンドドルが先行して下落。この日発表された1月の英非製造業PMIが予想を大きく下回ったことがポンド売りを誘った。1.25台前半から大台を割り込むと1.2466近辺まで下値を広げた。ポンド円は142円近辺が重く、141円近辺まで反落、東京市場での上昇を消した。
ユーロドルは東京市場から1.0750-60レベルでの揉み合いが続いていたが、ロンドン中盤にかけて次第に売りが優勢になっている。足元では1.0728近辺へと下値を広げている。ポンドドルの下げに連れた面があったほか、12月のユーロ圏小売売上高が前月比で予想外のマイナスとなったことや、パリのルーブル美術館でのテロ騒ぎなどが重石となった。ユーロ円は序盤に121円台後半に上昇したが、中盤にかけては121円台前半へと反落している。
ドル円は比較的静かな取引。113円台前半での取引のなかで、一時113.25近辺に本日の高値を更新している。ただ、ロンドンタイムでの値幅は20銭程度に限定されている。東京市場では日銀オペをめぐりドル円相場は112円台半ばから113円乗せで上下動していたが、ややドル買い・円売りが勝った格好になっている。
欧州株は全般に小高く推移しているが、為替市場での円売りにはつながっていない。米雇用統計に注目が集まるなかで、ドル相場主導の展開になっている。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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