【ロンドン市場】序盤は伊銀報道めぐり神経質、中盤にはドル売り再燃

 21日のロンドン市場は、クリスマス週らしい神経質な値動きだった。序盤は伊銀報道めぐり神経質な振幅となり、中盤にはドル売りが再燃している。

 きょうの欧州市場は伊モンテ・パスキ銀行関連の報道に神経質に揺れ動いた。序盤に同行が12月16日現在の流動性は106億ユーロ、流動性は4カ月後にマイナスに陥る可能性がある、と従来の11カ月後から流動性枯渇の時期が早まると発表した。この報道を受けて同行株は前日の18.50ユーロ近辺から15ユーロちょうどまで下落。取引停止となる場面もあった。しかし、イタリア下院に続いて上院も銀行支援に関する政府案を承認、200億ユーロまで認めるとしたことでモンテ・パスキ銀株は一気に買い戻され18ユーロ台を回復する場面があった。

 ユーロ相場は、欧州株式動向をにらみながら振幅。ユーロドルは1.04挟みで、ユーロ円は122円台前半で下に往って来いとなった。ただ、値幅が大きかったのはポンド相場のほうでポンドドルは1.23台後半から前半で、ポンド円は145円台半ばから145円割れ水準での振幅をみせた。欧州通貨の振幅を横目にドル円は117円台半ばと本日の安値付近での揉み合いが続いた。欧州株全体では引き続きマイナス圏で取引されている。

 取引中盤には突然、ドル売りのフローが持ち込まれた。ドル円は117.40割れから一気に117.15近辺へと本日の安値を更新した。ユーロドルも同様のタイミングで買われており、1.0410近辺から1.0433レベルへと上昇。ポンドドルは1.2387レベルに本日高値を広げている。特段のドル売り材料はみられず、米10年債利回りは2.56%前後と前日並の水準で推移している。クリスマス週らしい薄商いとなっているもよう。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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