【ロンドン市場】ECB理事会控えて市場は神経質な動き、原油急落の影響も

 9日のロンドン市場は、各通貨ごとに神経質な値動きをみせている。ドル円は序盤に買いが先行。114.50近辺の揉み合いを上放れると一時114.94レベルまで上昇。しかし、115円台には届かず反落する。NY原油先物が急落し、米債利回りも序盤の上昇を消す動きに114.50付近まで下押しされた。ただ、東京タイムよりはドル高・円安の水準を維持。前日の米ADP雇用統計が強かったことを受けて、市場にはあすの米雇用統計への期待が広がっている。

 ユーロ相場は堅調。この日はECB理事会を控えており、これまでのユーロドルの下落にショートカバーが入っている。1.0530近辺から1.0570近辺まで反発した。ユーロ円はドル円とともに一時121.44レベルまで上昇。その後は一時121円割れも足元では再び121円台に乗せてきている。いつものポンド売り・ユーロ買いも入っており、ユーロ相場は底堅かった。

 ポンドは上値が重い。今週はEU離脱修正案が上院で可決されたものの、今後の上下院での審議および採決が難航すると3月末までのEU離脱通告が間に合わない可能性もでてきている。ポンドドルは1.21台での振幅。ポンド円は139円台で上に往って来い。

 資源国通貨は軟調。NY原油先物が時間外取引で節目の50ドルを割り込むと一時48ドル台まで下落したことが背景。豪ドル/ドルは節目の0.7500レベルを一時割り込んだ。豪ドル円は振幅したが、一時86円割れと売りが優勢。ドルカナダは1.34台後半から1.35台に乗せて高止まり。カナダ円は序盤の85円台乗せから84円台後半へと下押しされている。

 全般的にECB理事会を控えて神経質な上下動となっている。ECB理事会では金融政策の据え置きが予想されている。注目はドラギECB総裁会見に集まっている。前回1月会合では市場のインフレ期待に対して冷淡な発言が目立っていたが、きょうはどうか。ECBスタッフの経済見通しも発表される。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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