11日のロンドン市場は、対欧州通貨を中心にドル買いが優勢になっている。ロンドン早朝にはドル円が一時104.07レベルに高値を伸ばし、先週末以来の104円台をつけた。ただ、ドル円の上昇はここで一服。一時103.65近辺まで反落。その後は103円台後半での揉み合いが続いている。
ドル円が揉み合う間に、欧州通貨でドル買いの動きが強まった。ポンドドルは1.23ちょうど挟みで揉み合っていたが、取引中盤にかけて一段安。1.2250近辺へと下値を広げた。先週金曜日のフラッシュ・クラッシュ後の相場での安値水準をつけている。
ユーロドルは1.11台前半でジリ安となっていたが、1.11割れから動意付いて1.1074レベルに下値を広げた。1.10台での取引は8月9日以来、約2ヶ月ぶり。1.11台、1.12台で見慣れたマーケットが今後下方向を試すのかが注目される。
豪ドルやカナダドルでもドル買いが進んでいる。この日は原油高の動きにやや調整が入っており、資源国通貨の上値も圧迫されている。欧州通貨ほどではないが、この日の下値を広げる動き。豪ドル/ドルは0.7540近辺に軟化、ドルカナダは1.3230台へと水準を上げている。
欧州株高のなかで、クロス円は上値が重い。ユーロ円は一時115円割れ、ポンド円は127円台へと下押し。原油相場の調整売りが重石となったほか、ドルストレートでの欧州通貨安に連動した面が強かった。
三連休明けの米債券取引で、10年債利回りが1.77%台まで上昇、ドル買い圧力となった面がある。また、10月のドイツZEW景況感指数は6.2と予想4.0を上回り8-9月の0.5から改善したが、ユーロ買いにはつながらなかった。ZEWからは、政治的なリスクの指摘やドイツの銀行が経済見通しの重荷になっている点などが示されていた。欧州株は堅調に推移しているが、欧州通貨安を好感した面が強いもよう。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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