13日のロンドン市場は、あすの米FOMC結果発表を控えて比較的小動き。ドル円は東京市場で114円台後半から115円台を回復した流れを受けてジリ高となった。取引中盤にかけては115.48レベルまで本日の高値を伸ばしている。しかし、115円台後半への動きはみられず失速、NY序盤にかけて115円台前半での取引が続いている。
ユーロドルはロンドン早朝に1.0650近辺の高値をつけたが、そこからは反落の流れ。ユーロには対ポンドでの売りも加わり、取引中盤には1.0604レベルまで下押しされた。ドル円とともにドル買いの動きが優勢になっている。ただ、欧州株高のなかで、米債利回りはやや低下しており、積極的にドル高を支援する材料とはなっていない。昨日はドル高の調整でユーロドルは買われたが、きょうはさらにその反動が入る形。ドル相場の流れ自体には大きな変化はみられていない。ユーロ円は122円台で上に往って来いと方向感に乏しかった。12月の独ZEW景況感指数は13.8と前回と同水準。予想はやや下回ったが特段の反応にはつながらなかった。
ポンドは堅調。この日の注目材料は一連の11月の英物価指標発表。事前にインフレ警戒からポンド買い・ユーロ売りのフローがみられた。消費者物価指数の前年比が+1.2%と2年来の高水準となり、ポンドは一段高。ポンドドルは1.2724レベル、ポンド円は146.69レベルに本日の高値を伸ばした。ユーロポンドは0.84ちょうど近辺から0.8340近辺へと下落。今週は木曜日に英金融政策委員会が開催される。議事録やカーニー英中銀総裁会見で、インフレ見通しの上振れや金融政策の引き締め方針などが示唆される可能性もあり、ポンド高圧力が続きそうな状況となっている。
リスク動向は改善。NY原油先物は53ドル台を回復。IEAが17年上半期の需給が引き締まるとの見方を示していた。また、欧州株は総じて堅調。特にイタリア株の上昇率が大きい。イタリア政府はジェンティローニ新首相を迎えた。同首相は銀行支援に向けた措置の用意があると表明している。また、伊最大手ウニクレジットは不良債権処理を軸とする中期的な経営計画を発表している。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
コメントを残す