【ロンドン市場】ドル円が113円台に上昇、米GDP改定値控えて

 29日のロンドン市場は、ドル円が上昇している。東京午後の112円挟みでの神経質な揉み合い相場を上放れて、112円台半ばに上昇。さらにロンドン中盤にかけては113.14レベルに高値を伸ばした。週明け相場では円買い・ドル売りの動きが強まり、111円台まで下押しされたが、その下げを解消する動きとなっている。

 欧州株が序盤の下げからプラスに転じており、過度のリスク警戒感は薄れている。ただ、あすのOPEC総会を控えて原油先物は上値が重く不安材料ではある。資源国通貨では原油市況の影響を受けにくいNZドルが堅調。対豪ドルや対カナダドルでも買われている。NZドル円は80円台を回復。カナダ円83円台後半や豪ドル円84円台乗せ水準などとの開きが縮小している。

 欧州通貨はポンド買い・ユーロ売りの動きが広がっている。対円ではいずれも円安方向に進んでいるが、ポンド円が141円近辺へと安値から2円超の上昇となったのに対して、ユーロ円は118円台後半から119円台後半へと1円程度の上昇に留まっている。ポンドドルは1.24ちょうど近辺から一時1.25手前水準へと上昇。対するユーロドルは1.06ちょうどを挟む上下動のなかでやや売りに押されている。

 目先のリスク材料は、イタリア国民投票やオーストリア大統領選など欧州関連に集中している。また、12月のECB理事会ではQE期間の延長が想定されている。対ユーロでは相対的にポンド相場が買い戻されやすい面がありそうだ。10月の英住宅ローン承認件数は3月以来の高水準だったこともポンドには好材料。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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