ビットコイン週間概況‐1/13~1/19

日本円 米ドル
価格(1/19終値) 101,960円 882.81米ドル
時価総額 16,428億円 142億米ドル
1/13~1/19の4本値
始値 高値 安値 終値
89,155円 104,989円 89,155円 101,960円
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週間概況と最近の話題

今週のビットコイン市場は安定した上昇相場となりましたが、現段階ではこの上昇相場は短期的な買戻しと思われます。

今月の一番の話題は特に日本やアメリカといった他国と比べた中国人投資家の高い取引高です。中国人投資家のその高い売買シェアについては以前から知られていましたが、中国政府が国内のトレーダーや投資家の資本の国外流出抑止のため、国内取引所に規制をかけるとコメントしたことが注目を集めました。この発表の後、ビットコインは2日間で今月初旬の価格から40%以上下落しました。これはビットコインの出来高の90%以上が中国の取引所(中国人トレーダー)のトレードによると考えられているからです。

しかし、この中国国内取引所のマーケットシェアは誤解を招くものであり、多くの主流アナリストはまだ実態を把握しきれていません。中国の取引所のマーケットシェアが誤解を招くものである理由はいくつかあります。先ず、中国では取引所が手数料を取らないため、取引コストがかかりません。つまりトレーダーが一日に100件の取引を行なっても、一度も取引手数料を取られることはないことを意味します。しかし、中国の多くの取引所はその収入を引き出し手数料、例えばビットコインから人民元に転換、によって生み出しています。手数料は基本的に多段階的になっており、各トレーダーが行った取引回数が基となります。トレーダーがより多く取引を行うほど、引き出し手数料は安くなるため、例え取引によって利益が得られなくても、手数料を安くするため可能な限り取引を行うようにトレーダーを奨励しています。

また一部の取引所が「仮装売買」と言われる行為を行っているという疑惑もあります。これはトレーダーが2つのアカウントを所持している時、取引ソフトを使い、両アカウントの間で高速売買を行うことを指します。片方のアカウントに1つのビットコインがあり、そのビットコインが他方のアカウントとの間で1000回取引されれば、1,000BTCの出来高が生成されますが、実際に第三者との取引は行われていません。これにより一部の取引所で出来高の数値を膨らますことができます。

従って、前述した仮想売買を割り引いたとしても、自己申告制であり第3者によって確定されない数値を基に中国で実際にどの程度取引が行われているか明確に述べることは難しくなります。中国の出来高は40-50%の間にあるという予想を耳にしたことはあります、それでも十分多くはありますが、一般に言われている90%ではありません。

もう一つ見ていかなければならないのがビットコインを取引しているのが誰なのか、です。当然、投機的な個人投資家である参加者は市場に多く、お金を海外に移そうとしている中国の貯蓄家もいます。

しかし、ブルームバーグが先週報告したように、現実は最新技術で身を固めている世界中の取引のプロがビットコイン取引の80%をも動かし始めているという説もあります。適応されている主な取引戦略は、ウォール街の主力プレーヤーたちによって他のアセットクラスに対して使かわれ有効と証明されたものです。これら取引のプロにとって、ビットコイン市場は単にシステムトレードで攻略するべき最新のアセットクラスでしかないというのです。

これは一部の人にとって驚くべきことになるかもしれませんが、プロのトレーダーのビットコイン市場への参入はマーケットの流動性増加を意味し、オファービッドスプレッドの縮小と、ビットコイン価格の上昇圧力をもたらすかもしれません。

過去の価格との比較

日付 価格 価格差 変化率
2017/1/19(基準日) 101,960円
2017/1/18(1日前) 98,467円 3,493円 3.55%
2017/1/12(1週間前) 89,150円 12,810円 14.37%
2016/12/19(1ヶ月前) 93,914円 8,046円 8.57%
2016/10/19(3ヶ月前) 65,523円 36,437円 55.61%
2016/7/19(6ヶ月前) 71,357円 30,603 42.89%
2016/1/19(12ヶ月前) 45,913円 56,047円 122.07%

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【執筆者】グレン・ランバート(Glenn Lambert)。ニュージーランド出身。2002年に来日し、英国を本拠とするADVFNの日本法人でマネージャーとして従事。FX,株式などの分析ツールのほか、著名レポートも配信している。

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Source: ビットフライヤー

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