Colu社がライトニング・ネットワークとカラード・コインの統合を発表

ビットコイン2.0のプロジェクト、カラード・コインとライトニング・ネットワークを統合

 

ブロックチェーンベース技術を提供するイスラエルの企業、Colu社が新たカラード・コイン(Colored Coin)に適応したバージョンのLightning Labsのコードを開発したと発表した。これはライトニング・ネットワークカラード・コインの統合を意味するもので、ピア・トゥー・ピア上でデジタル資産の毎秒あたりのトランザクション(TPS、transaction-per-second)がより多くなり、またほぼコストを掛ける事なく実現する事ができるようになる。

 

カラード・コインとはオープンソースでBitcoin 2.0(通貨としてのビットコインではなく、活用範囲を広げたビットコイン技術を指す)と呼ばれるプロトコルで、ビットコインのブロックチェーン上にデジタル資産を形成する事を可能とするツールだ。金融資産や所有権の証明、ドキュメントの補完やスマートコントラクトなどを発行する事が容易になる。またMycelium、Swarm、DXMarketsなどの企業もカラード・コインを用いたプロジェクトを展開中である。

 

今回新たに発表されたバージョンはライトニング・ネットワークのテクノロジーを用いデジタル資産をペイメント・チャンネルで移送し、ビットコインのブロックチェーンを決済レイヤーとして使う事で資産の管理を行う仕組みだ。

 

「ライトニング・プロトコルはカラード・コインをスケールさせる素晴らしい選択肢のひとつ」

 

Colu社の共同創業者であり副社長を勤めるMark Smargon氏は自身のブロクで「ライトニング・プロトコルの非中央集権的な性質は、カラード・コインをスケールさせるためのすばらしい選択肢のひとつだと考えています。なぜなら、セキュリティについて妥協することなく本当のピア・トゥー・ピアの機能を提供することができるからです。今後、さまざまなツールやサービスがライトニング・テクノロジーに適応する可能性について、またこうしたライトニング・ネットワークの成熟によってビットコインが他のブロックチェーンとも適合していく可能性について考えるとわくわくしています。」と書いている。

 

ライトニング・ネットワークはJoseph Poon氏とThaddeus Dryja氏によってブロックチェーンをスケーリングしスピードを向上させたプロトコルとして一年以上前に開発されている。その優位性の一つとしてオフ・チェーンにおけるユーザー間のトランザクションをほぼ無償で行う事ができることなどがあるが、当初はビットコインのブロックチェーンにおける技術的制限を乗り越えるために開発されていた。

 

中東、カリブ海、またイギリスにも活動範囲を広げるColu社

 

Colu社の立ち上げ前に、Amos Meiri氏、David Ring氏、Mark Smargon氏らはカラード・コインのプロジェクトに2012年から取り組んでいた。その後、2014年からColu社が設立された。これは、消費者がさまざまな商品を非中央集権的にコントロールできることを目的とした試みだった。

 

Colu社のCEOであり共同創業者であるAmos Meiri氏は「現在、ユースケースの60%はローカル通貨からの利用だということが判明しています。市場のニーズとのギャップを理解した上で、より安全なローカル通貨のソリューションが必要とされていると考え、Colu社はニーズに合った開発を行おうとしています。さらに強いアーバンエコノミーを作り、ローカライズされた通貨を通してコミュニティと強く結びついたチャネルを作ろうとしています」と話している。

 

ローカルのデジタル通貨についての試みはまだ始まったばかりだが、ユーザーに広く普及すれば、地元市場で消費された通貨の価値を上げることで地域経済の活性化を促し、地元の職作りやコミュニティーの活動へのポジティブな影響など多くの利便性を得る事が期待できるのでは、とMeiri氏は語る。

 

現在、Colu社はフィンテックベンチャー企業であるBitt社との提携や、バルバドスの中央銀行でのデジタル通貨の発行、イスラエルの大都市であるテルアビブでの展開など、既に多くの成果をあげている。また、最近ではイギリスのリバプール地区とロンドンのキャムデン地区への展開を始めており、これを通してイギリスからEU圏に活動を広げていく意向だ。

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Source: Coin Portal

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