【ロンドン市場】ドル円は114円台前半、ポンドはEU市場アクセス報道で上伸

 1日のロンドン市場は、ドル円が114円台前半で底堅く推移。東京早朝に114.83レベルと115円の節目に接近した後は、売り圧力が優勢となり、東京午後からロンドン朝方にかけては114円割れから113.84レベルまで下押しされた。しかし、その後のロンドン市場では114円台を回復、底堅く推移しており、足元では114.40近辺まで再び上昇している。米10年債利回りが2.41%台半ばへと上昇、ドル円を下支えしていた。

 前日に約10%高と急騰したNY原油先物は一時49ドル近辺まで反落したが、その後再び50ドル台を回復するなど高止まり状態となっている。日本株やアジア株は堅調だったが、欧州株には反動売りが入っている。OPEC総会を無事通過したあと、今後は週末のイタリア国民投票などへの政治リスクが意識されている面もあるようだ。

 しかし、欧州通貨は堅調。この日はポンド買いが強まっている。11月の英製造業PMIが予想を下回ったことで売られる場面があったが、その後は買い一色となっている。デイビス英EU離脱担当相やダイセルブルーム・ユーログループ議長などから、英国がEU単一市場にアクセスする方策について言及されたことがポンド買いを強めたようだ。コストを支払ってアクセスを確保することが示唆されていた。ポンドドルは1.25台前半から1.26台半ばへ、ポンド円は143円挟みの水準から144円台後半へと上昇。ユーロポンドは0.84台後半から0.84割れへと大きく下落した。

 ユーロは対ポンドでは売られたが、対ドルや対円では底堅かった。ユーロドルは1.06台前半でジリ高。ユーロ円は121円ちょうど挟みから121円台半ばへと上昇している。一連の欧州各国の11月製造業PMIはまちまちの結果だったが、全般に50超の水準で回復基調には特段の変化はみられなかった。10月のユーロ圏失業率は9.8%に低下、7年ぶりの低水準となった。ただ、イタリア国民投票など政治リスクがユーロの上昇を鈍いものとしていたようだ。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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