現役ディーラーが語る!今週のビットコイン円「夏枯れが終わり、とうとう動き出したマーケット」

今週(9月5日の週)のビットコイン円の見通しを主にテクニカル面から分析していきます。 
では、さっそく日足チャートを見ていきましょう。
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先週を一言で表すと「またしても、土日に上昇!」です。

ここのところ動きが停滞していたビットコイン円。
Bitfinex問題で大きく下げ、そこから反発してからは「いつ見ても58,000円台」という動きが続いていました。

先週も平日はその流れを引継ぎ、ボラティリティ(変動率)の低いマーケットでした。

FXマーケットは「9月利上げ」がテーマ

ちなみに、FXマーケットは8月26日(金)のジャクソンホールでのイエレンFRB議長&フィッシャー副議長の発言で「9月利上げがあり得る」との見方が強まっています。

このアメリカの早期利上げは、中国経済への打撃に繋がるといわれています。
そうするとリスクオフ(退避)の流れが加速し、ビットコインへの買いが集まりやすくなります。

つまり、このまま9月もしくは12月の早期利上げが行われることはビットコイン円にとっては上昇の材料です。

そんなFXマーケットの流れを受け、先週金曜にアメリカの雇用統計が発表されました。
この雇用統計、早期利上げの判断材料にもなるので、世界中が注目しました。

その結果は予想よりも悪い15万1,000人(予想は18万人)。

このNFPの数字を受けて、ドル円は一旦は大きく下落するも、その後再びドル買いが進み、急反発。
一気に104円を抜ける動きを見せました。

発表時のドル円の動きは以下。
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この結果を受けてもマーケットの早期利上げ期待は衰えていません。

ビットコインは土日に動く

こういった材料も影響してか、FXマーケットクローズ後の土日にビットコイン相場は一変。
日曜の日本時間の朝4時に59,000円台のビットコインが急上昇し62,000円を抜けました。

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おそらくですが、今後のリスクオフの流れを見越した投資家が、ボラの低い時間を狙って大口の買いを入れたのではないでしょうか。「ビットコインは土日に動く」というビットコインの特徴をまたしても体現する動きでした。

今週の見通し

ドル円の見通し(特に中期)は不透明になりましたが、ビットコイン円の長期見通しに変更はありません。
上昇後のサポートラインである62,000円を目安に押し目をつけたところで買って行きたいです。
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EMA(指数平滑移動平均線:移動平均線MAの一種で直近のデータをより重視したもの)をプロットしてみましょう。

パラメータは「7,35,105」で設定しています。

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今回の上昇で短期線(グリーン)が中期線・長期線を抜けています。
いわゆるゴールデンクロスといわれるもので一般的には上昇のサインです。

前述したように、サポートとなるところでしっかり買って行きたいです。

8月の夏枯れ相場も終わり、いよいよ本格的なマーケットになりそうです。

長期のバイ・アンド・ホールド(買い持ち)ではなくスイングトレードの方は損切り設定を決め、リスク管理を徹底してトレードして下さい。

スイングやデイトレードだったのに、アゲインスト(損失)の方向に進んだからポジションを持ち続ける(いわゆる塩漬け)というような、「自分で決めた時間軸を変更する」ようなトレードはくれぐれもしないようご注意下さい。

では、今週もリスク管理に気をつけてトレード頑張りましょう。

【執筆者】 国府勇太(Yuta Kokubu)
ワイジェイFX株式会社 ディーリング部
1984年生まれ。慶應義塾大学卒。大学院時代にFXを知り個人投資家に。
その後、その魅力に取りつかれ、より極めたいとの思いからヤフーグループのYJFXに入社。
現在ディーリング部にて主要通貨のディールを担当。
「マネーライフの課題解決」がモットーで、初心者にわかりやすい解説に定評がある。
現在ヤフー公式ブログ、FX攻略.comでもコラム連載中。

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Source: ビットフライヤー

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