きょうのNY為替市場、現地時間の午後にトランプ大統領がイラン核合意からの離脱を正式に発表した。イランの核開発を支援している国は制裁の対象となることも警告。ただ、ムニューシン米財務長官はイランへの制裁自体は90日または180日の猶予が与えられるとしている。離脱自体は予想範囲内ではあった。
それを受けて最初はドル売りの反応も見られドル円は108.85円付近まで一時下落したものの、米株が底堅く推移したこともあり、109円台に戻す動きとなっている。ただ、上値での戻り売りも根強く、その後は神経質な展開が見られた。
なお、ドル円は序盤に一時109.35円近辺まで買い戻される場面が見られた。米国債利回りの上昇がサポート。米大手銀のCEOが米10年債利回りは4%まで上昇する可能性に言及していた。全体的にドル買いの流れに変化はなく、10日の米消費者物価指数(CPI)など次の材料待ちの様相も強い。
一方、ユーロドルは一時1.1840ドル付近まで下げ幅を拡大し、12月安値の水準に到達した。今年に入ってからのユーロ圏の経済指標が弱く、ECBの出口戦略へのスタンスがやや緩むとの観測からユーロは対ドルで売りが続いている。きょうはイタリアの連立協議がまとまらず、再選挙の可能性が強まっており、イタリアの政局混迷もユーロの上値を重くしていた。ただ、NY時間に入るとドル買いも一服し、1.18ドル台後半まで下げ渋る場面も見られていた。
ポンドドルも一時1.34ドル台まで下落したものの、1.35ドル台半ばまで戻す動き。
minkabu PRESS編集部 野沢卓美
Source: klug
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