25日のロンドン市場は、ユーロ安と円高の動きが目立っている。ドイツと日本の政治不透明感が背景になっている。
円高は、安倍首相の記者会見中に進んだ。野党に大義なき解散と批判されるなかで、首相は「国難突破解散」と命名、目標は与党で過半数、取れなければ辞任するとしていた。ドル円は112円台前半での揉み合いから一時111円台に突入。安値を111.95レベルに広げた。
ユーロ安は、週末のドイツ総選挙の結果を受けた連立政権樹立への不透明感が背景。メルケル首相の4選が確実となったが、連立政権をめぐってはこれまでよりも難航しそうだとの見方が広がっている。クリスマスまでにまとまらないとの悲観論も。欧州株は南欧株が下落。ドイツ総選挙で極右勢力が躍進したことが、スペイン・カタルニャ州の独立運動の支援材料との見方があった。9月独Ifo景況感指数は、115.2と事前予想116.0を下回った。115.2は今年3番めの高水準ではあった。ユーロドルは1.19台を割り込むと1.1880レベルに安値を広げた。ユーロ円はドル円とともに軟化。133円台後半から133.04レベルまで下押しされた。
ユーロとともにポンド相場も軟調。ポンド円は152円割れから151.10台へ、ポンドドルは1.3550近辺から1.35台割れへと下押しされている。ポンド相場にとっては、英国とEUとのEU離脱に関連した支払い金額の隔たりが悪材料となっているようだ。直近の報道でメイ英首相は200億ポンド程度を示唆していた。一方でEU側は、一部報道では約400億ポンド、別の報道では600-700億ユーロを必要としているという。きょうは第4回目の英EU離脱交渉が行われる。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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