※忙しい人のサマリー
北朝鮮リスク後退でドル買い強まる
北朝鮮への追加制裁の国連安保理決議、米国が主張を後退
中国ロシアに配慮で警戒感後退へ、その後全会一致で採決
ハリケーンは熱帯低気圧に、ドル買いに寄与
-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
【東京市場】ドル高円安後、もみ合い
懸念されていた週末の北朝鮮によるミサイル発射が実施されず、週明けの市場はドル高円安方向で窓を開けて始まった。
金曜日の海外市場で107円台前半まで値を落とし、その後107円台後半で週の取引を終えていたドル円は、108円台前半に持ち上げられて週明けの取引をスタート。
その後の振幅の中でも108円台を維持する展開となっている。
もっとも108円台半ばからの回には慎重な姿勢が見られ、高値は108円50銭台。午後に入ると108円40銭近辺での小動きが続いた。
本日の国連安保理の決議が予定されていることから、北朝鮮リスクが根強く意識されていることや、ハリケーン・イルマの影響で上値が重くなっている。
先週末の海外市場で1.21が重くなったユーロドルは1.20台前半を中心にした小動き。1.20割れを試すもすぐに戻し、午後はもみ合いとなった。
期日前投票が始まり、与党と野党の接戦が伝えられているNZドルは朝方値を落としていたが、午後には買戻しが入っている。
【ロンドン市場】堅調も、上値抑えられる
ドル円が108円60銭台を付けるなど、堅調な動きが目立った。
週末の北朝鮮リスクが一服したことを好感して、円売りの動きが強まり、ドル買い円売りの流れに。
ドル円は108円台前半で買いが入る形でドル買いとなった。
もっともこの時間帯は上値も抑えられていた。国連安保理の決議などを前に北朝鮮リスクが根強く頭を抑えた格好。
1.20を割り込む場面が見られたユーロドルが、その後の下押しが鈍く、しっかりとしていたこともドル全面高を阻む格好に。
【NY市場】ドル買い優勢に
ドル高円安の流れが強まる展開となっている。
週末の北朝鮮リスクが一服
ハリケーンイルマが熱帯低気圧に後退したことなどもドル買いをサポート。
警戒された国連安保理の決議についても
米国が中国などに配慮して、石油の禁輸や金委員長の資産凍結などを取り下げたことで
北朝鮮への刺激が後退との見通しからドル買いに寄与。
同決議は結局中国ロシアも賛成しての全会一致となった。
ユーロドルが1.20をしっかり割り込み値を落とすなど
基本的にはドル買いの流れ。
もっともドル円が109台半ばで頭を抑えられるなど、高値買いには慎重な姿勢も。
【本日の見通し】ドル買いの流れ
国連安保理の決議がかなり中国とロシアに配慮したものとなり
北朝鮮側としてもこれ以上の挑発行為を続ける理由がかなり後退していることもあり
リスク懸念一服でのドル買いが広がる可能性が高そう。
ドル円は昨日の上昇が109円台半ばで
頭を抑えられた格好となっており、短期的には重くなりそうだが、
109円台を維持できると、上値期待が強まる可能性が高い。
ハリケーンの被害についても今後は復興需要などへの期待で
ドル買いに作用する可能性があるだけに、
中期的に110円を意識したドル買いの流れに期待している。
【本日の戦略】押し目買い
押し目をしっかりと買いたい。
目先は頭が重そうで
スウィングは109円近辺での買いを狙いたいところ。
デイトレは細かく買いからの回転。
109円台半ばから110円にかけては売りがある程度入っている水準で
一気の上昇は難しいと思われるだけに
無理をせず押し目をしっかりと待ちたい。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
Source: klug
コメントを残す