18日のロンドン市場は、円買いが一段と進んだ。トランプ政権が混乱していることや、昨日発生したスペイン・バルセロナでのテロ事件などを受けて前日の米株が大幅安となり、きょうの欧州株式市場も大幅安で取引を開始。為替市場ではリスク回避的な円買いの動きが強まった。
ドル円は、取引序盤に109.30近辺を下回ると109円台を割り込み108.96レベルに安値を広げた。8月11日以来、1週間ぶりのドル安・円高水準となった。週明けには北朝鮮リスクの後退を受けて円売りが進んだが、その動きを帳消しにしている。リスク回避とともに週末を控えたポジション調整圧力もあったもよう。戻りは109.20レベルには届かず、上値は重い。
クロス円も序盤に安値を広げている。ユーロ円は127.83レベルと7月6日以来の安値水準となった。ドル円と同様に週明けからの円売りの動きを消している。ポンド円は東京午後に141円台を回復する場面があったが、ロンドン勢は再び売りを強めた。一時140.40近辺まで下落。豪ドル円は比較的底堅く、ロンドン市場では86円台が維持されており、86.49レベルと本日高値をわずかに広げる場面もあった。NZ円が堅調で、79円台半ばがサポートされると80円手前まで本日高値を広げた。ただ、いずれも前日NY市場での下落を解消するほどは反発していない。
ドル相場はややドル売りが優勢。米10年債利回りは2.18%近辺へと低下、前日終値水準を割り込む場面があった。ユーロドルは一時1.1774近辺、ポンドドルは1.2917近辺に本日の高値を伸ばした。しかし、上値は重く、すぐに売りが入っている。クロス円の売り圧力が上値を抑えた面があったようだ。
スペイン・バルセロナでのテロ事件では13名の死者と100名程度の負傷者がでた。これを受けて欧州債券市場ではスペイン債が売られた。10年債利回りは前日の1.43%台からきょうは一気に1.56%台に上昇して取引を開始した。7月29日以来の1.569%まで一時上昇。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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