【ロンドン市場】先週末のドル売り圧力が残る、ドル円112円台半ば

 17日のロンドン市場は、先週末のドル売り圧力が残る相場展開。先週金曜日に発表された6月の米小売売上高と消費者物価指数がいずれも予想を下回る結果だったことで、市場での早期利上げ観測が後退、ドル売りが広がった経緯がある。週明けの東京不在のアジア市場では、ややドル売りに調整が入ったが、ロンドン市場では米債利回りの低下とともに再びドル売りが優勢になっている。

 ドル円は112円台半ばでの取引。ロンドン早朝には112.77レベルまで反発、先週末の下落後の戻り高値を伸ばした。しかし、米10年債利回りが2.33%近辺から2.30%台へと再び低下する動きとともに、112.40近辺まで下押しされている。欧州株がやや売られていることもドル円にとっては重石となっているようだ。

 欧州通貨は上値が重い。ユーロドルは序盤に1.1435レベルまで反落。その後は1.1460台へと再び上昇。ユーロ円は129円台を割り込んで128円台後半での揉み合いに。ポンドドルは1.31台が重く、1.3058レベルまで小安い。ポンド円は147円台半ばから147円割れ水準へと軟化している。クロス円には欧州株の上値の重さが影響しているもよう。対ドルではやや調整が入った格好だが、引き続き先週末のドル安水準は維持している。

 ポンドにとってはあす発表される一連の英物価指標が、ユーロにとっては20日のECB理事会の結果およびドラギECB総裁会見が波乱材料となっている。この日発表された6月ユーロ圏消費者物価指数・確報値は予想通りの結果で、目立った反応はみられなかった。前年比+1.3%、コア前年比+1.1%と物価目標にはまだ遠い状況。

 豪ドルは先週末からの高値付近での揉み合い。この日発表された一連の中国経済統計はGDP+6.9%など良好な結果だった。豪ドル相場にとっての下支えとなっているが、値動きは小幅。豪ドル円は87円台後半から88円台乗せ水準。豪ドル/ドルは0.78台前半での揉み合い。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です