6日のロンドン市場は、ユーロ買いが先行している。この日発表される6月8日のECB議事録を控えて、ドイツ国債利回りが上昇、ユーロ買いの動きが優勢になっている。ドイツ10年債利回りは一時0.50%を上回り、昨年1月以来の高水準となった。ユーロドルは1.1330-40レベルでの揉み合いから上抜けて、一時1.1371レベルまで上昇。ユーロ円は128円台前半から128.98レベルと129円の大台に迫った。ECB議事録発表のイベントを控えて、6月下旬のドラギ総裁のタカ派のコメントに端を発したユーロ買い相場のパターンが思い起こされているもよう。
ポンドもやや遅れて買われた。ポンドドルは1.2940-50レベルを上回ると一気に1.2984レベルまで上昇。ポンド円は146円台半ばへとジリ高となったあと、一気に147.27レベルに高値を伸ばした。ポンド関連のニュースは特段でていないが、ドイツ債利回りとともに英国債利回りも上昇しており、ポンドのショートカバーの動きを誘発したもよう。ただ、持続性には欠けており取引中盤には買いは一巡している。
ドル円はジリ高。東京昼過ぎにつけた112.89レベルを安値にその後は買いが継続。ロンドン序盤には113.47レベルまで高値を伸ばしている。クロス円も平行して上昇。欧州通貨とともに豪ドル円は86.32レベルまで買われた。ただ、欧州通貨買い・豪ドル売りも入り、86円ちょうど付近へと反落している。欧州株は小幅安。リスク回避というよりは、調整もしくはECBのタカ派姿勢への警戒感があったもよう。
ECB議事録では、現状の金融政策スタンスが適切との幅広い合意があった、価格安定見通しについて本質的な変化はみらないと幅広く意見が一致、としており基本的には緩和路線の継続が確認されている。そのなかで、見通しが改善すればQE緩和バイアスに見直しも、としているが、小さなコミュニケーションの変化が誤解されること懸念、と市場の反応に釘を刺していた。公表後にユーロドルは1.1380近辺へと小幅に高値を広げている。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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