【ロンドン市場】円買い先行もすぐ一巡、米休場控えて様子見に

 4日のロンドン市場は、序盤に北朝鮮絡みの円買いが入ったが、その後は一服。このあとのNY市場が米独立記念日のため休場となることから次第に様子見ムードが広がってきている。

 この日は北朝鮮のミサイル報道に振り回された。東京午前にミサイル発射の一報が入った。その後、午後には北朝鮮が重大発表を行うと報じられリスク回避ムードが広がった。ドル円は113円割れへ。日本時間午後3時半に北朝鮮が新型ICBMの発射に成功、世界のいかなる場所も到達可能 、と発表。ドル円は112.74レベルの安値をつけた。クロス円もユーロ円128円手前、ポンド円は一時146円割れまで下押しされた。

 しかし、その後は急速に値を戻している。ロンドン市場では欧州株が軟調に推移しているが、一段のリスク回避の動きはみられず。ドル円は自律的に113円台を回復。クロス円はユーロ円が128円台後半、ポンド円は146円台後半まで反発。

 この日発表された経済指標は、ユーロ圏生産者物価と英建設業PMI。5月のユーロ圏生産者物価指数は前月比-0.4%、前年比+3.5%といずれも前回および予想を下回った。これにはユーロは反応薄だった。一方、6月の英建設業PMIは54.8と前回の56.0から予想以上の低下。これにはポンド売りの反応がみられた。ただ、ポンド円は再び146円割れ水準で下げ止まっている。

 ドル相場は米債券市場の休場で手掛かり難。ユーロドルは1.13台、ポンドドルは1.29台でクロス円に沿った値動きに留まっている。

 豪ドルは引き続き上値が重い。東京午後に発表された豪中銀声明が中立的だったことで、タカ派への転換を期待していた市場から豪ドル売りが強まった。ロンドン市場では豪ドル円は一時86円割れ、豪ドル/ドルは0.76台割れへと下落。その後は様子見ムードもあって戻りは限定的。

 スウェーデン中銀は政策金利を据え置いた。声明で今後の利下げの可能性は後退したと表明。しかし、ユーロ買い・クローネ売りの反応が広がった。ECBがきっぱりと追加利下げの文言を削除したことと比較するとやや弱い姿勢と捉えられたようだ。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です