【執筆者】 国府勇太(Yuta Kokubu)
ワイジェイFX株式会社 ディーリング部
1984年生まれ。慶應義塾大学卒。大学院時代にFXを知り個人投資家に。
その後、その魅力に取りつかれ、より極めたいとの思いからヤフーグループのYJFXに入社。
現在ディーリング部にて主要通貨のディールを担当。
「マネーライフの課題解決」がモットーで、初心者にわかりやすい解説に定評がある。
現在ヤフー公式ブログ、FX攻略.comでもコラム連載中。
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こんにちは。国府勇太です。
今週(3月28日の週)のビットコイン円の見通しを主にテクニカル面から分析していきます。
では、さっそく日足チャートを見てみましょう。

先週を一言で表すと「とうとう10万円割れ」です。
週オープン3月20日(月)に120,057円でスタートしたビットコイン円。
今週も軟調な流れは変わりませんでした。
先週からのフローの要因としてやはり「ハードフォーク危機」の問題があるかと思います。
ビットフライヤーの見解はこちら。
https://bitflyer.jp/pub/bitFlyer_20170327_ja.pdf
<ハードフォークについて簡単な説明。>
そもそもビットコインはブロックサイズの上限が1MBであり、容量オーバーとなっている問題を抱えていました(スケーラビリティ問題といいます)。
この問題に対処するためにSegwit(セグウィット:Segregated Witness)というビットコインのブロック内にもともと含まれていた署名を分離して別の領域に格納するという方法で乗り切ろうとする動きがありました。
しかし、ここに来て一部のマイナーが主導でブロックサイズの問題を解決するためにビットコイン・アンリミテッド(Bitcoin Unlimited、BUとも呼ばれます)という、ビットコイン・ブロックチェーンをハードフォークしようという動きが出てきました。
Segwitはソフトウォークで、BUはハードフォークです。
ハードフォークは、ある時点でブロックチェーンのブロックが2つにわかれます。両者には互換性がありません。
先々週からの下げも多分にこの影響があったかと思われます。フローを読み切れておらず、申し訳ありません。完全に僕の実力不足です。
フィアット(ドル円)の動きも見ていましょう。

均衡が崩れ大きく下げています。
トランプ政権がオバマケア代替法案(別名:トランプケア)」を撤回したことを受け、トランプ政権の政策運営能力(「ほんとうにこの大統領は政策を実行する能力があるのか?」)が疑われマーケットに不信感が生まれています。
今週の見通し
このハードフォーク危機、それぞれの意見はあると思います。
今回のハードフォーク危機、うまくいくのか懐疑的です(あくまで個人的な意見です)。
最大リスクの一つ、マイナーの寡占化が表面化した最悪のケースで、これが許されるのであれば今後ビットコインはいかようにも変更が可能となります。ただの一為替ディーラーとしての意見ですが、「管理者のいない」通貨など理想に過ぎなかったということです。
しかし、そうならないと考えている方は、この下げは大きなチャンスです。
まだまだ同じように考えて10万円台でしっかり買いをいれる方もおり、しっかり反発していますが、均衡が崩れれば80,000円台、70,000円台もありえます。個人的にもこのあたりまでくればしっかり仕込みたいです。
投資は、周りが悲壮感に満ちているときに買うことが鉄則です。このボラティリティの大きさもチャンスに変えましょう。
見通しはロングで変更ありません。こんな事態だからこそ15万円を中期利食い目標にしっかり買いにいくポイントであると考えます。
当たり前ですが、投資にリスクはつきものです。普段為替のディールもリターンとリスクのギリギリの所で戦っています。
くれぐれも安易に全財産をつぎ込むというようなことはせず(悲しいですがFXの個人投資家には老後の貯金を一つのエントリーにすべて賭ける方もいます)、リスク管理をしっかり行って取引をして下さい。
Source: ビットフライヤー
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