きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となったものの様子見気分が強く小幅な値動きが続いた。市場は3月FOMCでの利上げの確率を85%程度で見ており、ほぼ確実視している。週末の米雇用統計待ちの状況ではあるが、利上げ後の展開を探る局面に次第に入りつつあるのかもしれない。3月はFOMCのほか、トランプ大統領の予算教書の提出やG20財務相・中央銀行総裁会議といったイベントを控えていることもあり積極的には動きづらいようだ。
ドル円は一時114.15付近まで上昇。ただ、駆け上がる気配もなく、114.00付近での振幅が続いた。114円台に入ると輸出企業などの売りオーダーも観測され、115円にかけては実需売りが並んでいる。一方、下値は113.50付近から下にはテクニカル的なサポートもあり買いオーダーも並んでいる状況。次のアクション待ちといったところではある。
ユーロドルは売りが優勢となり1.0560近辺まで一時下落。下値模索の動きが見られてはいるが、10日線が控える1.0560水準はサポートされている状況。ECB理事会を木曜日に控える中、10日線と21日線の間での方向感のない推移となっている。
ポンドは売りが続いており、ポンド円は一時138円台まで下落。きょうの下げで100日線から下放れる展開が見られており、目先は200日線が控える138円台前半も視野に入れる動きとなっている。
英上院で、メイ首相のEU離脱法案の修正案が366対268で可決され、法案は再び下院に差し戻されている。修正案ではEU離脱を最終合意する前に、上下両院の審議及び投票が必要というもの。メイ首相は3月末までにEUに対してリスボン条約50条に基づく離脱通告を目指しているが、遅延しそうな気配も出ている。
きょうはロス米商務長官のTVインタビューが伝わり、きょうの米貿易収支を受けて、我々が行わなければならないことが数多くあり、数ヵ月以内に悪条件の貿易取引を再交渉すると述べていた。また、ドルについて、強過ぎるというわけではないが、他の通貨が弱いとの見解も示していた。
みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
Source: klug
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