【ロンドン市場】米株先物や欧州株が反発、円売り優勢

 1日のロンドン市場では、円売りが優勢。前日はトランプ米大統領が日本と中国を為替操作を行っているとして非難したことで、市場にリスク回避の動きを広げたが、きょうはその動きは一服。米株先物の反発とともに欧州株も堅調に推移している。為替市場では東京タイムから円高は一服していたが、ロンドン市場でもその流れが継続している。

 ドル円は序盤に113.63レベルまで高値を伸ばした。その後は中盤にかけて113.30付近での揉み合いに落ち着いている。前日はトランプ発言を受けて112.08近辺まで円買いが進んだが、きょうはその動きを戻す方向になっている。

 クロス円ではポンド円が堅調。ロンドン朝方に142円台前半から後半へと一気に上昇。その勢いは中盤にも持続しており143.30付近へと高値を伸ばしている。ユーロ円はやや出遅れ気味。122円台前半から一時122.50近辺まで上昇したが、その後は122円台前半での揉み合い。ただ、東京市場よりは円安の水準を保っている。豪ドル円は85円台半ばから一時86円台乗せへと上昇。リスク動向の改善に素直な動きをみせている。

 ドル相場はドル円以外はドル売り優勢。ポンドドルは1.2550近辺がサポートされ、1.2650近辺へと水準を上げている。豪ドル/ドルも0.75台後半で東京午前の下げを消す動き。ユーロドルは1.07台後半での取引が中心となっているが、一時1.0805近辺まで買われた。小動きではあるが、前日のトランプ発言後の高値水準を維持している。

 この日発表された一連の英欧経済指標には目立った反応はみられていない。1月の英ネーションワイド住宅価格は前年比+4.3%と前回の+4.5%からやや伸びが鈍化。発表元からは、今後は雇用の伸びが緩む一方で、インフレが加速、家計への重しとなるとの見方が示されていた。また、英欧各国の製造業PMIは予想からのブレはややあったものの、概ね景気判断の強さが示されていた。

 このあとのNY時間には米ADP雇用統計、ISM製造業景況指数、米FOMCの結果発表などのイベントが控えている。ただ、市場はトランプ政権関連の報道に神経質になっており、指標への反応は限定的となりそうだ。今回はFOMCでの利上げは見送られるとの見方が大勢。
 
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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