12日のロンドン市場では、トランプ会見後のドル売りが継続している。ドル円は取引序盤に114円台前半から大台割れとなり、一時113.76レベルまで下値を広げた。昨年12月8日以来のドル安・円高水準となった。欧州株は軟調に取引を開始しており、円買い圧力が広がる面もあった。ユーロ円は121円台前半、ポンド円は139円台後半、豪ドル円は85円台半ばで上値が重くなった。
序盤に米10年債利回りが2.30%台と東京タイムから一段と低下。ドル安圧力となり、ポンドドルは1.2317レベルの高値をつけた。ユーロドルも1.0665レベルへと高値を伸ばす。ドル指数は昨年12月14日以来のドル安水準に低下した。
その後はドル売りはいったん落ち着く。欧州株は一部に下げを消す指数も。また、NY原油先物が時間外取引で53ドル近辺へと上昇。米株先物の反落は小幅に留まっている。リスク動向の落ち着きを受けて円高の動きは一服する。ユーロ円は121円台後半、ポンド円は140円台前半へと反発している。ただ、ドル円は114円台前半までの反発に限定されており、上値は引き続き重い。取引中盤にユーロドルが1.0674レベルに一段高となるなど、ドル安の動きは根強く継続している。
この日発表されたユーロ圏の11月鉱工業生産は予想上振れ、2016年通年の独GDPは前年比+1.9%と5年ぶりの高い成長率となった。ユーロ相場に反発に一部寄与していたもよう。
このあとのNY市場では、米金融当局者の発言予定が多く、トランプ会見後の発言内容が注目されるところ。その他では、米新規失業保険申請件数や米輸入物価指数の発表などが予定されている。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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