6日のロンドン市場は、根強いリスク回避の動きがみられている。序盤は株式市場の下げ渋りを受けて円安方向へと調整が入ったが、欧州株や米株先物に再び売りが強まると円高方向へと押し戻されている。市場で恐怖指数と呼ばれているVIX指数は一時50台をつけており、2015年8月以来の高水準となった。ダウ平均先物は時間外取引で、一時プラスに転じる場面があったが、その後は再びマイナス圏に沈んでいる。
ドル円は、東京市場からは下げ渋っている。序盤は円安の動きが優勢。世界同時株安の様相を呈するなかで、日経平均は一時1600円安となったが、大引けは1071円安に下げ幅を縮小した。ドル円は東京午後に108.46レベルの安値をつけたあとは、ロンドン序盤にかけて反発。欧州株も大幅安となっているが、そのなかで下げ渋りのタイミングがあり、ドル円は109.32レベルまで上昇。その後は、109円付近での神経質な取引となっている。米株先物が再び軟調に推移しており、クロス円を中心に上値が圧迫されている。
ユーロ相場は、上に往って来いとなっている。序盤はユーロ円が134円割れから135円台後半へと上昇する動きとともに、ユーロドルも1.2434レベルまで上昇。しかし、株安の動きが強まるなかで、ユーロ円は再び134円台へと下押し。ユーロドルも1.2350-60レベルに下落している。メルケル独政権とSPDとの連立協議はきょうも続けれらており、株安もあって身を切った妥協が求められている。
ポンドドルは軟調。序盤に1.4000レベルまで買われたが、その後は売りが継続。足元では1.3902レベルまで下値を広げている。ポンド円は153円手前まで反発したあとは、再び151円台後半へと下落。上値が重くなっている。
このあとのNY市場では、米株式市場の動きに関心が集まる。ダウ平均先物は時間外取引で乱高下。東京午後に800ドル超の大幅安となったあと、ロンドン序盤には一時200ドル超高となった。しかし、再びマイナスに転じる動き。欧州株は主要株価指数が2%超安となっている。
また、米金融当局者の反応も気掛かり。これまで、雇用統計など経済指標への極端な市場の反応については、単月の数字では政策判断を行わない、とする発言が常套句だったが、今回はどうか。きょうはブラード・セントルイス連銀総裁の講演が予定されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
Source: klug
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