現役ディーラーが語る!今週のビットコイン円「ここまで下がるのか!なぜ最高値から急落した?」

こんにちは。国府勇太です。

今週(1月16日の週)のビットコイン円の見通しを主にテクニカル面から分析していきます。 

では、さっそく日足チャートを見てみましょう。

bitcoin1_20170116

先週を一言で表すと「10万円割れ!止まらない下落」です。

1月9日(月)に108,232円でスタートをしたビットコイン円。
先々週の5日には最高値15万円を超えていたものの、そこから30%近くも下落してしまいました。

ただ、その後も下落は止まりません。

11日(水)にはとうとう100,000円を割れる大きな陰線を見せ、その後も下げが加速し、12日には86,000円までつけました。最高値からなんと43%安です。

フィアットのドル円などではありえない下落率です。

この大幅下落の背景はやはり中国です。
中国人民銀行(中国の中央銀行)が、11日に中国国内のビットコイン取引所3社などに対して調査を始めたことが要因として考えられます。
先週も述べましたが、もともと自国の通貨人民元など全く信用していない中国国民はビットコインを通して資本流出を図っているのですが、当局はこれを「なんとしても阻止したい」と思っており、ここに両者の対立構図があります。

今回、当局が調査という形で動いたことによって中国国民が「これはやばいぞ!」とビットコイン売りに反応しました。

ただ、86,000円をつけたあとは、買い場を探していた国内外の投資家が買い支え、比較的堅調に推移しています。

ちなみに、フィアットのドル円はこちら。
今年に入ってからの日足です。

bitcoin2_$_20170116

去年11月から続いたドル円ラリーも今年に入って一段落し、現在軟調な動きとなっています。

先日11日(日本時間12日午前3時)行われたトランプ氏の会見で具体的な経済成長の促進策を示さずに、「保護主義全開、メディアバトル全開」の会見に終始したことも失望されドル売りがさらに進んでいます。

今週20日(金)のトランプ氏の大統領就任式に注目が集まっている状態です。

今週の見通しは?

先週の記事で、「10万円割れもあり得る」と述べました。
そして、その次のポイントをボリンジャーバンドというテクニカル分析を用いて指摘しました。
その後、どうなったのか見てみましょう。

bitcoin3_20170116

−2シグマが、今回の安値の水準をほぼ捉えられており、しっかりワークしていることがわかります。
これは、前回の指摘通りです。

ここまでの下落は想定内なので、今後の見通しもロングで変更はありません。

中国勢が作り出したこの高ボラティリティは、安値で買いたかった日本勢の投資家には願ってもないチャンスです。
特に80,000円、90,000円台は押し目買いのいいポイントです。

現在は堅調な値動きなので、今後は再びしっかり10万円に乗せてくる展開と考えています。

最後に、今週はトランプ大統領の就任式があります。
時間は、日本時間で1月20日(金)26時(土曜の午前2時)です。

現在、日本、メキシコと同様に、問題の中国もトランプ氏の批判の矢面に立っており、就任式でどんな発言をするのか注目が集まっています。
この就任式は、フィアット通貨同様ビットコイン相場にも影響が考えられるので十分注意して下さい。

では、今週もリスク管理に気をつけてがんばりましょう。

【執筆者】 国府勇太(Yuta Kokubu)
ワイジェイFX株式会社 ディーリング部
1984年生まれ。慶應義塾大学卒。大学院時代にFXを知り個人投資家に。
その後、その魅力に取りつかれ、より極めたいとの思いからヤフーグループのYJFXに入社。
現在ディーリング部にて主要通貨のディールを担当。
「マネーライフの課題解決」がモットーで、初心者にわかりやすい解説に定評がある。
現在ヤフー公式ブログ、FX攻略.comでもコラム連載中。

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Source: ビットフライヤー

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