13日のロンドン市場は、ドル円が一時107円台前半に下落した。日経平均の下落に続いて、米株先物や欧州株の反落がリスク回避の円買い圧力となった。NY原油先物の軟調な動きも重石。また、あすの米消費者物価指数と小売売上高の発表を控えて、米債利回りが低下していることもドル売り圧力となっている。ドル円にとっては円とドルの両面から圧迫される展開になっている。東京午後の108円台後半から売られ続けて、ロンドン序盤には107.43レベルまで安値を広げた。昨年9月8日に付けた安値107.32レベルに接近している。
ロンドン序盤は円買いが先行し、各通貨でクロス円が安値を広げた。ユーロ円は132.52レベル、ポンド円は148.98レベル、豪ドル円は84.53レベルまで下押し。しかし、1月英消費者物価指数が前年比+3.0%と前回並の高水準を維持したことでポンド買いが広がり、ポンド円は149円台後半まで反発。つれてユーロ円も132円台後半で下げ渋り。ただ、いずれも東京午後の円安水準には戻し切れず。特に原油安が加わったこともあり、豪ドル円は84円台半ばで戻りが鈍い。
円買いに続いてドル売りの面も。米10年債利回りが2.85%近辺から一時2.82%近辺へと低下している。先週末に発表されたCFTCでの投機筋の米国債先物の売り持ちが過去最大水準に増加しており、あすの米消費者物価指数および米小売売上高の発表を控えて巻き返しの動きが入ったようだ。また、英消費者物価指数の結果を受けてポンドドルが買われたことがユーロドルに波及した面もあったようだ。ポンドドルは1.38台半ばから一時1.3924レベルまで、ユーロドルは1.23ちょうど近辺から一時1.2356レベルまで高値を伸ばした。そのなかで、豪ドル/ドルは0.7860-70レベルでの揉み合いと上値が重かった。
南ア政治情勢をめぐってランドが神経質に反応した。ドルランドは1.90近辺から11.95台へと上昇。ロンドン序盤のドル安・ランド高の動きを消している。ランド円は一時9.00割れへと下押しされている。南ア与党ANCはズマ大統領不信任案について議論していない、大統領に時間を与える、と報じられたことが背景。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
Source: klug
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