きょうのNY為替市場、欧州勢もクリスマス休暇から戻る中、全体的にドル売りが優勢となった。米国債市場で米10年債利回りが下げており、イールドカーブが再びフラット化の傾向を見せていることがドルを圧迫している。
そのような中、ドル円は113円台前半での振幅に終始した。ロンドン時間に113.15円付近から20ポイント程度一気に買い上がる動きが見られたが、その後は戻り売りで伸び悩んでいた。しかし、NY時間に入ると再び買いが入り113.30円付近に戻す展開。
特段の材料はないが、本日は年内受け渡し最終売買日となる。年末を控えた薄商いの中で、円売りのフローが持ち込まれたものと思われ、特に対ユーロでの円売りがドル円をサポートしたようだ。ただ、上値ではドル売り圧力でドル円の上値は重く、113円台前半の狭い範囲での値動きに終始した。なお、ユーロ円は135円手前まで一時上昇し、2年2ヵ月ぶりの水準に上昇。
目先のサポート&レジスタンスとしては、上値レジスタンスが本日高値113.35円付近と先週の高値113.65円付近、下値サポートは10日線が113.00円付近、21日線が112.85円付近に来ており意識される。
ユーロドルはユーロ円の上昇もサポートし堅調な値動きとなり、一時1.1910近辺まで回復していた。ただ、方向感はまだなく実需の動きが中心だったように思われる。
来年のユーロ相場に対する見方は様々。ECBの資産購入縮小への期待は根強く、来年一杯で資産購入終との予想から、ユーロは今年同様に強い動きが続くとの見方の一方で、イタリア総選挙など政局への不安がリスクとして入り混じる。ただ、米銀の調査によると、ユーロ圏の投資家は政治リスクがユーロ圏の堅調な経済を脅かすことはないと見ている向きのほうが多いようだ。
結局のところドル相場次第というのも多い。ドルが軟化すればユーロが受け皿となり、そうでなければ逆ということのようだ。
ポンドも堅調な動きとなっており、ポンドドルは一時1.34ドル台に上昇。ポンド円も一時152円台に上昇している。EU離脱交渉への懸念が一服しており、ドル相場に伴った値動きとなっている。ポンド円は21日線の上をしっかりと維持しており上向きの流れを続けている。目先は152円台を固め、8日に付けた153.40円を目指す動きになるか注目される。
minkabu PRESS編集部 野沢卓美
Source: klug
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