7日のロンドン市場では、総じてドル買いが優勢。この日は欧州株が反発しており、前日ほどのフランス発の政局不安はみられていない。安全資産買いも一服しており、ドル高とともに金相場は反落、米債は売られて利回りは上昇している。フランス国債の下落も一服しており、ドイツ国債との利回り格差拡大は落ち着いている。ただ、フランス大手銀行株は大幅安となっており、不安な一面をのぞかせている。
為替市場は欧州通貨売りが先行。ユーロドルは1.07台を割り込むと1.0656レベルに本日の安値を広げた。ポンドドルは1.24台を割り込み、1.2347レベルまで下押しされた。直近の安値を下回り、ストップ的な売りも加わったもよう。英国にとってはあすの下院でEU離脱法案の採決が予定されている。事前のポジション調整の動きが入った面も。
ドル円は東京市場で111.60近辺まで下落したが、ロンドン序盤には112円台を回復している。米債利回りが前日比プラスとなる動きや欧州株の反発が支援材料となり、高値を112.50近辺まで伸ばした。クロス円は序盤に売りが先行したが、中盤にかけては下げ渋り。ユーロ円は119.50近辺でサポートされると120円ちょうど近辺まで反発。ポンド円は138.50近辺まで下落後は139円台を回復する場面があった。ただ、フランスの政局不安の状況には変化はなく、円安方向への動きは限定的。
豪ドルやNZドルは東京市場での上げを消している。特に対ドルでこの動きは顕著。豪ドル/ドルは0.76台後半から0.76割れ寸前まで反落。NZドル/ドルは0.73台半ばから0.7280付近まで反落した。豪ドル円は85円台後半から前半へと一時下落。NZドル円は82円台前半から81円台後半へと反落。
このあとのNY市場では米貿易収支が発表される。通商政策を重視するトランプ政権とあって、貿易赤字の拡大には神経を尖らせそうだ。赤字幅が予想以上に拡大すると、市場は先回りしてドル売りを仕掛ける可能性も。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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