【ロンドン市場】調整主導、やや円買いが優勢

 19日のロンドン市場は、序盤は方向感に欠ける動きとなったが、次第に円買いが優勢になっている。ドル円は東京市場の流れを受けてロンドン序盤に116.98レベルまで下押し。ただ、116円台での取引は一時的に留まり、すぐに買い戻された。戻りは117.55近辺まで。取引中盤にかけてはクロス円の下落とともに再び117円台前半と上値が重くなっている。

 ポンドドルは1.24台後半での揉み合いから一時1.25ちょうど近辺まで買われた。その後の揉み合いを経て、取引中盤には売りが強まり、1.2411レベルと高値から100ポイント近い下げとなった。ポンド円は146円台での振幅のあと、一時145.50近辺まで下押し。対ユーロでも売られた。この日は特段のポンド売り材料はでておらず、対ユーロなどでのポジション調整の動きがでたもよう。

 ユーロドルは序盤に1.0480近辺に高値を広げた後は、ポンドドルに追随して反落。一時1.0424レベルまで下押しされた。ユーロ円も123円ちょうど近辺まで買われたあとは、122.31近辺まで反落。豪ドルでも同様の値動きがみられ、豪ドル/ドルは0.72台後半から半ばへと下押し。豪ドル円は85円台後半から前半へと再び下げている。今週末にクリスマスを迎えることで、米欧の市場参加者はクリスマス休暇モードとなっているようだ。特段の材料はみられず調整主導となっている。

 欧州関連では12月独Ifo景況感は111と2014年2月以来高水準となった。フュースト独Ifo所長は、独経済は2017年を良いスタートで始めよう、ユーロ圏にとってECBの金利はおそらく低すぎるだろう、と述べた。独連銀月報では、ドイツ経済は製造業主導で第4四半期により高いギアにシフトするだろう、インフレ率は12月に1%を超える見込み、とした。一方、ビスコ伊中銀総裁からは、経済状況が一段と悪化すれば、ECBはQEの拡大・延長を検討、インフレ目標に向けた動きは極めて緩やか、とややハト派ムードの発言。ただ、ユーロは対ポンドで堅調だったほかは、対円や対ドルでは売りが優勢だった。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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