1日のロンドン市場は、ドル買いが優勢になっている。手掛かりとなる米債利回り動向は目立った方向性をみせていないが、あすの米雇用統計発表を控えて、これまでのドル売りポジションに調整が入りやすくなっているもよう。
ドル円は111円台乗せ。きょうは日経平均が200円超高と大幅反発しており、市場関係者からは「意外高」との声が上がっていた。ドル円相場にとってもやや株高がサプライズとなったようで、東京朝方の110.70近辺から株高をにらみながら111円台乗せへと買われた。ロンドン市場では高値圏での揉み合いが続いているが、足元で111.20レベルに本日高値を更新した。
ユーロドルは1.12台前半での取引。東京市場では一時1.1250レベルを上回る場面があったが、その後はジリ安。ユーロ円は124円台後半での揉み合いが続き、前日からの高値水準を維持している。この日発表された5月ユーロ圏製造業PMI確報値は57.0と速報値と同水準。引き続き景気拡大を示す数字となっている。
ポンド相場は振幅。東京午後に売りが優勢となったあとは、ロンドン序盤には反発。ポンドドルは1.2880台、ポンド円は143円台に乗せる場面があった。その後は再び軟調となったが、1.2830近辺、142.50近辺ではサポートされている。5月の英製造業PMIは56.7と予想はやや上回ったが、前回57.3からは低下。5月ネーションワイド住宅価格は前月比マイナス0.2%、前年比プラス2.1%といずれも予想を下回っていた。ただ、6月8日の総選挙を控えて、連日発表される世論調査に敏感な面もある。この発表された調査によると保守党の獲得議席数は前日より6議席増となっていた。
豪ドル相場はロンドン序盤に反発の動きをみせたが、中盤にかけては上値が重くなっている。東京午前の発表された豪小売指標が好調だったが、その後発表された財新・中国製造業PMIが予想外の50割れとなったことが豪ドル売り圧力を広げていた。ロンドン市場でも戻り売りの動きが優勢になっている。豪ドル円は82円台前半、豪ドル/ドルは0.74割れ水準へ。
原油市況の上下動でカナダドルは神経質。東京早朝のAPI在庫統計を受けてNY原油先物は時間外取引で49ドル近辺まで買われたが、ロンドン時間に入ると売りが優勢になり、48ドル台前半と前日比マイナス圏となる動き。カナダ円は序盤に82円台半ばを目指す動きとなっていたが、その後は82円台前半で上昇一服。ドルカナダは1.34台後半から1.35ちょうど付近で、下に往って来い。
このあとのNY市場では米ADP雇用統計とISM製造業景況指数が発表される。明日の米雇用統計に向けて雇用関連指標が注目されている。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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