【ロンドン市場】円買いの動き継続、ポンド円が主導

 26日のロンドン市場は、円買いの動きが継続している。欧州株が全般にマイナス圏推移となるなかで、米10年債利回りが2.23%台へと低下。前日のOPEC総会で大幅安となったNY原油先物は東京午後に48ドル台前半まで一段安となったあと、ロンドン序盤には49ドル台を回復したが、その後のフォローはみられず上値が重い。週末に向けたポジション調整圧力が加わるなかで、再び様々なリスクが意識された面もあるようだ。きょうとあすにG7首脳会議が開催される。きょうは日米首脳会談が行われており、北朝鮮に対して対話ではなく圧力が必要との認識で一致とした。

 ドル円はロンドン序盤に111円台前半へと下落。その後も売られ続けており、111円割れから110.88近辺へと下値を広げている。東京朝方の高値111.85レベルからはほぼ1円の下落。

 クロス円も総じて円高方向に押されている。特に、ロンドン序盤からポンド円の下げがきつい。143円台半ばから一段安となり、143円割れから142.47レベルまで下値を広げた。前日に発表された英GDPが下方改定されたことが背景となったほか、6月8日の総選挙を控えた最新の世論調査で与党保守党の支持率がわずかながら低下したことにも敏感に反応している。再び政治リスクが意識されている。ポンドドルは1.28台半ばへと下押し。

 対するユーロは底堅い。ユーロポンドは0.86台後半から0.87台前半へと上昇。3月29日以来、約1ヶ月ぶりのユーロ高・ポンド安水準となっている。ユーロドルは1.12台乗せへと堅調。しかし、円買いの流れには逆らえず124円台後半から124.30近辺へと下押しされている。

 豪ドルは比較的堅調。豪ドル/ドルは0.74台前半から半ばへと反発しており、東京午前の下げを消している。ユーロ豪ドルは、1.51台乗せとなったあと、1.50台前半へと下落と上に往って来い。豪ドル円は円高圧力に押され気味。序盤に82.50付近まで下落した後の戻りは82.80レベルには届かず。

 このあとのNY市場では米GDP改定値が発表される。円買い一色となった東京・ロンドン市場だが、ドル相場に主導権が移るのかその結果が注目される。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です