16日のロンドン市場は、ドル売りが優勢だった。昨日までのイエレンFRB議長の議会証言や、小売売上高など一連の米主要経済指標の発表結果は、いずれもドル買いの支援材料となったが、ドル円は115円台をつけられずに失速、ユーロドルも1.05割れを回避した。その後はドル売り方向に転じた。きょうもその調整の流れが継続。さらに、トランプ政権内部ががたついていることも不安材料となっている。フリン大統領補佐官に続いて、労働長官に指名したバズダー氏が指名を辞退すると発表していた。
ドル円はロンドン序盤に113円台後半から一時114.02レベルまで反発したが、買いはそこまで。その後は再び売りが優勢になり、取引中盤には113.51レベルに本日の安値を広げた。フィッシャーFRB議長のTVインタビューでは、高インフレを阻止すべく行動、これまで発言してきたように、利上げは緩やかなものとなろう、などと発言した。しかし、早期利上げについての具体的な言及はみられなかった。
ユーロドルはロンドン早朝に1.06ちょうど近辺まで軟化したが、その後は買いが優勢。1.0641レベルまで高値を伸ばして、高止まりとなっている。ポンドドルも同様に堅調。1.24台後半から一時1.2524レベルまで買われた。現在は1.25ちょうど付近での推移。この日は主要な英欧経済指標発表はなく、米債利回り動向をにらんだ取引だった。米10年債利回りは2.49%台から一時2.47%割れへと低下した。
クロス円はまちまち。ユーロ円は121円台が重く120円台後半での揉み合い。ポンド円は142円ちょうどを挟んだ上下動となっている。豪ドル円はドル円とともに軟調。87円台後半から87.30近辺まで下押しされる場面があった。豪ドルは対ユーロなど主要通貨に対しても軟調。これまでの上昇に巻き返しが入っている。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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